NAWBは視覚障害者の自宅や地域共同体レベルにおけるリハビリテーション事業を提供しており、ネパールの13郡においてCBRプログラムを実施してきた。CBRとは、農村、自宅および地域を基盤とした事業で、ネパールのような開発途上国に適しており、まず、どこかの郡でCBR事業を始める前に、その郡の地域協力委員会が組織される。そして事業のコーディネーターやリハビリテーションワーカーが選抜され、事業実施のための集中的で広範囲な訓練が実施される。
本事業は、視覚障害者が自分の住む地域で社会復帰できるようにするものである。そのために、まず一時的に全盲と弱視者に識別され、そのうえで治療可能か否かによって2つのグループに分けられる。治療可能な人々は、治療のために病院やアイキャンプが紹介され、治療ができない視覚障害者はCBR事業に登録され、下記のように年齢によって分類される。
1. 就学前の子ども(6歳以下)
2. 学校に通う子ども(6歳~15歳)
3. 大人(16歳~45歳)
4. 高齢者(45歳以上)
学校教育への就学奨励、歩行訓練、職業訓練などのプログラムは、適切に訓練されたリハビリテーション要員により開発・提供される。
NAWBは権利擁護団体として活動すると共に、個人企業家に視覚障害者が工場での作業に適していることをアピールして仕事を探し、視覚障害者に斡旋している。公共部門は、いまだに視覚障害者のための雇用創出に乗り出していないが、NAWBは個人企業家の協力により、視覚障害者のために様々な工場における雇用を確保している。
これまでのところNAWBの主導により42人の視覚障害者が様々な工場に就業しており、かれらの生産力は標準以上である。この場を借りて、個人企業家による視覚障害者への雇用拡大に深謝する。