ヘレンケラー・サリバン賞
2025.04.07
「ヘレンケラー・サリバン賞」は、視覚障害者の福祉・教育・文化・スポーツなど各分野において、視覚障害者を支援している「晴眼者」にお贈りする賞です。これは、「視覚障害者は、何らかの形で健常者からのサポートを受けて生活している。その支援に視覚障害者の立場から感謝の意を表したい」との趣旨で、当協会が1993年(平成5年)に創設しました。なお、同賞の名称は、ヘレン・ケラー女史と同女史を生涯支え続けたアン・サリバン女史の両氏の名に由来します。
選考は、視覚障害者によって推薦された候補者の中から、当協会が委嘱する視覚障害者の選考委員によって、検討・決定しています。第1回の社会福祉法人全国盲ろう者協会理事長の小島純郎千葉大教授に始まり、毎年1回、選ばれた個人・団体の献身的な行為と精神に対し、感謝を込めてお贈りしています。
「第33回ヘレンケラー・サリバン賞」候補者推薦のお願い
「ヘレンケラー・サリバン賞」(東京ヘレン・ケラー協会主催)は、視覚障害者の福祉・教育・文化・スポーツなど各分野において、視覚障害者を支援している「晴眼 者」に贈る賞です。これは、「視覚障害者は、何らかの形で晴眼者のサポートを受けて生活しています。その支援に視覚障害者の立場から感謝の意を表したい」との趣旨で、当協会が1993年に創設し、今年で33回目となります。なお、同賞の名称は、ヘレン・ケラー女史と同女史を生涯支え続けたアン・サリバン女史の名に由来します。選考は、視覚障害者によって推薦された候補者の中から、当協会が委嘱する視覚障害者の選考委員によって行われます。受付は6月末日(必着)まで。発表は点字ジャーナル誌10月号で行い、受賞者には本賞(賞状)と副賞(ヘレン・ケラー女史のサインを刻印したクリスタルトロフィー)を贈ります。
推薦書をご希望の方は、当協会点字出版所内の事務局(03-3200-1310)までご請求ください。多くの方からのご推薦をお待ちしております。
〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-4
毎日新聞社早稲田別館内
社会福祉法人 東京ヘレン・ケラー協会 点字出版所
TEL: 03-3200-1310(代)
第32回(2024年度)ヘレンケラー・サリバン賞決定
本年度の「ヘレンケラー・サリバン賞」(当協会主催)は、視覚障害者就労生涯学習支援センター代表の井上英子(いのうえ・えいこ)氏(73歳)に決定しました。井上氏は、長年にわたって視覚障害者への情報機器指導に携わり、現在も職場適応援助者(ジョブコーチ)として視覚障害者の就労支援に取り組んでいます。
第32回を迎えた本賞は、「視覚障害者は、何らかの形で外部からサポートを受けて生活している。それに対して視覚障害者の立場から感謝の意を表したい」との趣旨で、当協会が委嘱した視覚障害の選考委員によって選ばれます。
贈賞式は、井上氏を招いて10月8日(火)に当協会3階ホールで開催を予定し、本賞(賞状)と、副賞としてヘレン・ケラー女史直筆のサインを刻印したクリスタルトロフィーが贈られます。主な授賞理由は下記の通りです。
主な授賞理由
井上氏は1951年5月、東京都世田谷区生まれ。実践女子大学在学中、杉並区の成人学級で点字教室を受講し、講師を務めていた故・松井新二郎氏(全盲)と出会ったことが、その後半世紀にわたって視覚障害者を支援するきっかけとなりました。
1973年に大学卒業後、松井氏が運営していた日本盲人カナタイプ協会(現・日本視覚障害者職能開発センター)に就職し、米国から日本に紹介されて間もない携帯文字読み取り機「オプタコン」の講習や指導に携わりました。
1985年に約1ヶ月間の米国研修で、視覚障害者が「スクリーン・リーダー」の訓練を受けて一般企業で就労している現場などを見学。帰国後、日本でも視覚障害者がパソコンなど情報機器操作を学んで一般就労する道を切り開きました。
また1996~2004年には、JICA(国際協力事業団、のち国際協力機構に改組)の委託でアジア太平洋諸国からの研修生を指導しました。
2006年に職能開発センターを退職後、世田谷区に視覚障害者就労生涯学習支援センターを設立。現在も求職者や在職者を対象にパソコン講習などの訓練コースを開き、ジョブコーチとして事業所を訪問するなどして、視覚障害者の支援にあたっています。