海外盲人交流事業は、1981年(昭和56年)の国際障害者年を契機として、翌1982年(昭和57年)にアジア地域における視覚障害者の自立更生、福祉増進と障害防止を図ることを目的とし、当協会内に事務局を開設、併せて支援のための募金活動をスタートしました。
1985年(昭和60年)12月、ネパール盲人福祉協会(NAWB)と共にネパール盲人福祉調査を実施し、わが国からの点字印刷設備の供与と技術指導の必要性を提言しました。その後、当協会はNAWBをカウンターパートに、「ネパールの点字教科書作成と無償配布事業」に対して、財政・技術の両面で継続的に支援してきました。
また、1989年(平成元年)から「視覚障害者のためのCBR(地域社会に根ざしたリハビリテーション)」を、 ネパール南部のナラヤニ県バラ郡全域で実施し、2001年(平成13年)6月30日までの12年余にわたって支援事業を進め、その後、全面的に現地に事業移管しました。
2005年度から2009年度までは毎日新聞東京社会事業団の寄託による「ネパール視覚障害児奨学金事業」を実施した他、本事業後援者の遺族からの寄付金を基に設立した「安達禮雄育英基金」(2008年設立)、「正雄育英基金」(2009年設立)、「順子女子育英基金」(2009年設立)によるネパールの視覚障害児・生徒への奨学金給付を、NAWBに委託して継続しています。
さらに本事業の集大成として2025年7月、協会への寄付金300万円を原資にNAWBと「THKA Japan基金」創設の覚書を締結し、ネパールの視覚障害者への支援を半永久的に継続するための基金運営・管理をNAWBに委託しました。
