ヘレン・ケラー記念音楽コンクール

2025.11.25

ヘレン・ケラー記念音楽コンクールは、1949年(昭和24年)12月13日、全国盲学生音楽コンクールとして、東京・有楽町の毎日ホールで始まりました。当初は東日本及び西日本ヘレン・ケラー財団を統括する日本ヘレン・ケラー協会などが主催し、盲学校音楽教育の実態を知ってもらい音楽家を志す盲学生の登竜門にするのが目的でした。
第6回(1954年)から東京ヘレン・ケラー協会の単独主催となり、「全日本盲学生音楽コンクール」と改称、第51回(2001年)から普通校で学ぶ弱視児まで参加枠を拡大し、現在の「ヘレン・ケラー記念音楽コンクール」と名称を改めました。
この間、第6回に小学4年でデビューしたバイオリンの和波たかよし(わなみ・たかよし)さん、第17回に同じ小学4年で絶賛されたチェンバロなど鍵盤楽器演奏家の武久源造(たけひさ・げんぞう)さん、2009年のバン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した辻井伸行(つじい・のぶゆき)さんら、国際的に活躍する音楽家を輩出しています。また、このコンクールで得た自信を、その後の道に生かして 音楽とは別な分野で優れた業績を挙げた人も少なくありません。

第75回ヘレン・ケラー記念音楽コンクール

写真=ヘレン・ケラー賞を受賞した近江あさひさんの演奏風景と表彰状を受け取る場面

ヘレン・ケラー賞を受賞した近江あさひさん

 
 「第75回ヘレン・ケラー記念音楽コンクール」(東京へレン・ケラー協会主催、参天製薬株式会社・名古屋宗次ホール協賛、トッパンホール会場協力、毎日新聞社など後援)が22日、東京都文京区のトッパンホールで開かれました。
 全国から27人が参加し、最も感銘を与えた演奏に贈られるヘレン・ケラー賞は、ピアノ1部で1位を受賞した近江(おおみ)あさひさんが獲得した。
 その他の入賞者は次の通り。(敬称略、数字は学年。該当無しの順位もあります)

【ピアノ1部】
1位=近江あさひ(筑波大付視覚特別支援・小2)
奨励賞=小林玲次郎(東京都立葛飾盲・小2)、鹿野藍時(筑波大付属視覚特別支援・小2)

【ピアノ2部】
1位=小沼峻稀(さいたま市立中島小・4年)
奨励賞=南部開(東京都立久我山青光学園・小5)、加藤詩温(筑波大付視覚特別支援・小6)、奥本駿(福岡県立北九州視覚特別支援・小6)、川田陽大(筑波大付視覚特別支援・小6)、浅田晴(栃木県立盲・小6)

【ピアノ3部】
2位=有水さやか(千葉県立千葉盲・中1)
3位=志村夏歩(筑波大付視覚特別支援・中1)
奨励賞=山本祐樹(大阪府立大阪北視覚支援・中2)

【ピアノ4部】
1位=北村咲希(三重県立盲・高3)
3位=髙宮悠樹(横浜訓盲学院・専3)
奨励賞=長縄美波(筑波大付視覚特別支援・高2)、井上奏人(筑波大付視覚特別支援・高3)

【弦楽器の部】
2位=新倉将希(クラシックギター、神奈川県立平塚盲・中2)

【その他の楽器の部】
2位=黒宮大貴(リコーダー、三重県立盲・高1)、安岡大騎(桶太鼓、広島県立広島中央特別支援・中3)

【創作編曲の部】
2位=新倉将希(創作、神奈川県立平塚盲・中2)

【独唱1部】
出場者なし

【独唱2部】
2位=田中雄大(茨城県立盲・高2)

【重唱・合唱の部】
奨励賞=志村夏歩 牧嶋柚月(筑波大付視覚特別支援・中1)

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