点字ジャーナル 2026年4月号
2026.03.25

目次
- 巻頭コラム:杉山和一とわが故郷
- 「ヘレンケラー・サリバン賞」候補者推薦のお願い
- (座談会)駅ホームの無人化を考える
- (新連載)高めよう、視力を超えたネクストパワー!
(2)キーワード解説 バリアバリューとは何? - 弱さを隠すことが“強さ”だった私へ
(4)困ってるけど、目立ちたくない - ネパールに愛の灯を ―― わが国際協力の軌跡
(20)誤解と疑心暗鬼 - 長崎盲125年と盲教育(36)復旧浦上校舎時代の生徒の活動 その7
- 自分が変わること(201)ムトゥワの預言、「終わらない人種戦争」
- リレーエッセイ:私の進む道(下)
- アフターセブン(133)指先から広がる世界
- 大相撲、記録の裏側・ホントはどうなの!?
(284)空前絶後の大復活劇のクライマックスはこれから - 時代の風プラス:チャレンジ賞・サフラン賞募集、
第16回視覚障害者雇用・就労支援講座、
差別・困りごと事例集、
第35回アメディアフェア - 編集後記
巻頭コラム:杉山和一とわが故郷
神奈川県藤沢市の江の島は、幼いころ家族でよく散歩に行った場所だ。今は1年中、若者や観光客で混雑しているが、半世紀前は、夏の海水浴シーズンを除けばのんびり過ごすことができた。
先日、久しぶりに足を運んだ。日本の盲界史上の偉人、杉山和一(すぎやま・わいち)の墓碑があると聞いたからだ。小田急線片瀬江ノ島駅から20分ほど、弁天橋を渡って江の島神社の鳥居をくぐり、石段を少し登ると、踊り場の右手に、きれいに手入れされた座像と銘板があった。そこから右手へさらに少し下ると、墓碑がひっそりとたたずんでいた。だが、ほとんどの観光客は気にも留めず、上の社務所へ登ってゆく。私も昔、何度もここを通ったはずだが、全く気づかなかった。
杉山検校遺徳顕彰会の理事を務める桜雲会の甲賀金夫さんからいただいた伝記絵本によれば、全盲の和一は江戸に出て鍼を学んだが芽が出ず、失意のまま弁天祈願に訪れた江の島で、転んだ際に手にした落ち葉に包まれた松の葉にヒントを得て管鍼術を編み出したという。その後、時の将軍徳川綱吉に認められて関東総検校にまで上り詰め、また多くの後進を育てた。
4月には、多くの若い人たちが希望を抱いて人生の新しい一歩を踏み出すだろうが、うまくいかないこともきっとある。それでも、和一がそうだったように、失意の中から道が開けることもある。くじけず、あきらめないでほしい。そんなことを思いながら和一像に手を合わせた。
点字出版の世界に足を踏み入れてからまだ1年半。だが、この縁がなければ、故郷と盲界の偉人との縁を知ることもなかっただろう。私が生まれ育ったのは、江の島と海をはさんで陸地側の片瀬だが、当時住んでいた家は、今はもうない。
その片瀬の本蓮寺には、私の親が3人眠っている。私が4歳の時に他界した母、15年前に他界した父、そして幼かった私を育てあげ、昨年末に亡くなった継母。盆と暮れには墓参りに行くが、今度は江の島にも足を伸ばすようにしようか。ただ、それにはもう少し足腰を鍛えないと。(大木俊治)
(座談会)
駅ホームの無人化を考える
【全国には多数の駅があるが、その中には終日駅員がいない無人駅もあれば、時間帯によって駅員がいなくなる駅もある。無人化というとローカル線のことと思う方も多いのではないだろうか。最近は、首都圏でも駅の無人化が進みつつあり、無人化は、決して地方だけの課題ではない。駅の無人化に関心を持っている鷹林茂男氏、市原寛一氏、釘宮好美氏のお三方に駅ホームの無人化について話し合っていただいた。鷹林、市原両氏は対面で、釘宮氏にはオンラインで参加していただいた。司会は本誌・岩屋芳夫。以下、敬称略】
司会:まず簡単に自己紹介をお願いします。
鷹林:僕は全盲で、白杖を使って単独歩行をしています。ホームからの転落経験が7回あります。そのほとんどは、点字ブロックが普及する以前のことです。3年ほど前に、家の近くの京王線千歳烏山駅の3つの改札のうち、2つが無人になりました。そのことがきっかけで鉄道に関心を持つようになりました。無人化は困るのでやめるように申し入れました。精算機もタッチパネルでしたので、これも困ると訴えました。世田谷区の議会でも取り上げられ、精算機はテンキーがつけられましたが、改札の無人化はそのままです。
市原:視力はほぼ全盲です。知っている所へは、白杖を使い単独で行っています。知らない所はガイドさんを利用します。鉄道について感心を持つようになったのは、2011年1月15日にJR目白駅で起きた武井視良(みよし)さんの転落死亡事故がきっかけでした。当時、目白駅の駅長は女性でした。ベビーカーや女性のために、通常の点字ブロックとは異なる特殊な点字ブロックが目白駅には設置されていました。この点字ブロックは危険だと目白駅に言っていた直後に、武井さんの事故が起きました。JR東日本は、事故後1週間で通常の点字ブロックに設置しなおしました。現在は、NPO日本視覚障害者鉄道安全協会の理事をしています。
司会:市原さんは、ホームからの転落経験はありますか?
市原:ホームから転落したことはありません。でも、1度危ないことがありました。都内に住んでいるので、最近、ホームドアに慣れてきました。ホームドアの無い駅で、ホームドアがあると思い込んでしまい、ホームの端に行ってしまい、あわや接車ということがありました。
釘宮:大分県大分市に住んでいます。20歳の時に網膜色素変性症だとわかりました。その後、進行して、今は障害者手帳1級で、中心部に狭い視野が残っている状態です。普段は盲導犬と一緒に行動しています。ガイドさんは使っていません。大分では、2017年にJR九州が大々的に無人化をすることがわかりました。これが駅の無人化に関心を持つきっかけとなりました。JR九州が開いた説明会で、無人化をやめてくださいと訴えました。現在、大分ではJRの無人化に対する裁判が行われています。その裁判のさなかでも無人化が拡大しています。また、2022年12月には、日豊線津久見駅で視覚障害の女性が特急にはねられる事故が起きています。無人化に対してこれからも声をあげていこうと思っています。田舎は利用者が少なくて、ホームには自分しかいないことさえあります。
司会:鷹林さんのお話から、駅の無人化は地方だけの課題ではなく、東京でも課題であることがわかりました。
鷹林:千歳烏山駅だけでなく、多摩動物公園駅でも改札に駅員が立たなくなり、その動きはさらに広がりそうです。調べてみると都内で3%の駅が無人駅になっています。JR青梅線にも無人駅があります。
市原:終日駅員がいない無人駅と、時間帯によって駅員がいない無配置とは扱いが違うので注意する必要があります。駅本体には駅員がいるが、改札口には駅員がおらず、呼び出しボタンで対応するのは無配置です。駅本体には駅員はいなくてインターホンで呼ぶと最寄り駅から駅員が来る駅もあります。JR九州のように駅員もいなくて呼び出しボタンも無い駅もあります。駅員がいた方がいいとは思いますが、駅員の労働環境や人手不足といったことも考えなければいけないと思います。昔は、駅員がホームに立ってホーム監視をしていました。今は、駅の建物の中にいて、モニターを見ている状況になっている。奥の深い問題だと思っています。
司会:駅員がいないことで視覚障害者が困ることにはどのようなことがありますか?
釘宮:以前は、窓口で往復切符を買っていましたが、それができなくなりました。最寄り駅には券売機が一つしかないんです。インターホンで説明を受けながら切符を買っていると、後ろに長い行列ができてしまうことがあります。かといって、切符を買うためにだけ30分くらい早く駅に行くかというと、それも何かおかしくないですか。降りる駅が無人駅だったら支払うことができません。
市原:切符を買う、買わないよりもまずは安全確保を鉄道事業者がどこまで担ってくれるかという大きな課題があります。切符の問題は営業上のことで、視覚障害者に限っては切符が無く無札で乗車しても割引対象にするとか解決方法はあると思います。ホーム上での安全性の担保が一番の課題だと思います。
鷹林:釘宮さんの話に出てきた津久見駅に行きましたけど、裁判の最中に転落死亡事故が起きたにも関わらず、何も改善されていませんでした。15時以降駅員はいませんし、車椅子の人が使う階段昇降機も壊れたままで、反省のかけらも感じられませんでした。
市原:津久見駅は15時までは駅員がいるので扱いは有人駅です。15時以降は駅員が全くいない状態で営業しているということです。視覚障害者が16時頃に駅に行って案内してもらおうと思っても案内はされない。その対応として、列車の運転士が迎えに行くという方法が考えられます。しかし、今はワンマン乗務が増えていますので、運転士がいなくなってしまうことがいいのか、悪いのか、論議はあります。
釘宮:JR九州は、駅員がいた時のまま何の整備もしていない状況です。人感センサーで作動するような音声装置をつけてくれたら初めての駅でも利用しやすくなると思います。田舎だと人通りが少ないから耳に届くと思いますが、利用者が多い都会だと聞き取れないですか?
市原:都内では東京メトロを中心にエスカレーターで上りとか、下りとか音声が流れています。去年の6月、小倉に行った時のことです。ホームで列車を待っていると、目の前を予定していた列車が通り過ぎて行きました。列車は短い2両編成でした。たまたまガイドさんといたから良かったものの、視覚障害者だけだったら対応できなかったでしょう。小倉駅には短い列車も来れば、長い列車も来る。それを放送で案内していなかった。首都圏の精度の高い案内をJR九州は全く勉強していないなと思いました。
鷹林:津久見駅は列車の編成が短くなったのでホームに柵を設置して、そこから先に行かないようにした。柵の先は、草ボウボウになってる。
司会:視覚障害者が一人で移動するために必要なことは何でしょうか?
釘宮:音声案内があれば、ある程度の情報が得られて助かるのではないかと思っています。
市原:東京メトロの先進事例ですが、点字ブロックにQRコードをつけてスマホで情報を得るシステムが実用化されています。ところが、利用者はその音声システムを4、5回使うと覚えてしまい使わなくなる。そうすると事業者は、使われていないから必要ないかと考えだす。音声装置を設置して、慣れてきたら利用しなくなることを事業者に伝え、それを正しく理解してもらうこと、事業者と話し合いをすることも大切です。京王線の件も事業者と話し合った結果、鷹林さんは満足していないかもしれないけれど、精算機については改善された。いろいろな問題について事業者と話し合いを重ねていかなければなかなか進まないと思います。
司会:東京近郊では、階段の位置を鳥の鳴き声で知らせるようにしていますが、九州にはありますか?
釘宮:それは大きな駅だけですね。大分でいうと大分駅だけですね。
司会:大分の裁判では、具体的にどのようなことを求めているのですか?
釘宮:無人駅になってからの障害者の安全確保と自由に移動する権利を訴えています。視覚障害者は私だけしか関わっていません。私は駅員を元通り返してくれるか、駅をきちんと整備して安全確保をしてほしいと要望しています。
鷹林:ホームを安全に歩けるようにするということが第一だと思います。点字ブロックをホームにどのように設置するかということをめぐっていろいろな意見が出ていますが、点字ブロックをちゃんと使えるようにしてほしい。無人駅に一人で降りたらどちらへ行ったらいいか、本当に困るだろうなと思っています。
司会:ホームからの転落を防ぐにはホームドアが最善だと思いますが、設置にはかなりの費用がかかりますから、すぐに全駅に設置というわけにはいきません。点字ブロックもまだ設置されていない駅がありますね。
市原:首都圏の駅ですら点字ブロックの無い駅があります。1日3000人以上の利用がある駅には、点字ブロック設置に補助金がつきますが、それに満たない駅には補助金がつきません。中小の私鉄は、点字ブロックを設置するのに補助金が受けられないケースが多いのではないかと思います。地方の無人駅、ローカル線にはまだ点字ブロックの無い駅があるので、まずは点字ブロックをホームに設置するのを標準にする。全国全ての駅が標準化されれば利用しやすくなります。特殊なものをつくるのは良いことではないと思います。
釘宮:私もそう思います。地方は点字ブロックも無い駅が多いですから、国がちゃんと責任を持って、それも利用者が少ない駅にも補助を出してほしいと思います。
市原:視覚障害者の転落事故、接車事故を確実に防ぐ方法はホームドアしかないと思っています。しかし、ホームドアを全ての駅に設置するというのは理想論です。ホームドアの前にホームに点字ブロックを設置する標準化を進めるのが現実的だと考えています。
釘宮:そうですね。ただ、ホームドアの設置にはかなりの費用がかかりますから国が補助してくれないと、事業者だけでできることではないと思います。
市原:首都圏などではバリアフリー料金という形で運賃に10円ずつ上乗せしています。ただ、これは中小私鉄や弱小JRでは実施が厳しいということで、バリアフリー料金は首都圏など限られた地域での導入になっています。利用者が減少する中で、30年後、50年後に地方で列車が走っているかという課題もあります。
釘宮:ありますね。皆さん、乗らなくなっていますからね。
市原:大分から延岡までの普通列車は朝1本だけです。国鉄が民営化された時には、日に6本あったはずです。それが1本になっている。特に九州は都市間輸送が中心になっているので、その中で我々の権利と安全をどのように求めていくか、悩ましい問題だと思います。
司会:まずはホーム上の点字ブロックということでしたが、これは内方線付きという理解でよろしいですか?
市原:はい、もちろん内方線付きの点字ブロックを考えています。
鷹林:東京から神奈川に行っている小田急線にも時間帯によって駅員がいない駅があります。介助が必要な方は前日の午後5時までに連絡を下さいと言っています。これはお客様センターの業務が5時までだからです。5時以降は、3つ、4つの駅を束ねる中心駅があってそこに連絡すれば必要な時に駅員が行くと言っているけれども、中心駅がどこだかわからない。中心駅と思われる駅に連絡してもなかなか連絡がつかない。
市原:お客様センターを夜まで営業すると労働問題も発生します。
司会:ホーム上の移動で、点字ブロックの他に考えるべきことはありますか?
市原:啓発も大事だと思います。都内だと以前に比べて周囲の利用者が声をかけてくれるようになりました。ありがたいことだと思っています。転落死亡事故をなくすための方策として、ホームに入る列車のスピードを落とすという方法も考えられます。乗客がホームから転落しても列車が止まれるスピードで進入すれば、死亡事故は防げる。湘南新宿ラインのホーム進入時の速度は、時速60㎞以上です。時速15㎞~20㎞で走れば止まれるんです。
司会:進入速度を落とすのは、本数の少ないローカル線の方が実現性がありますね。本数が多く、運転間隔が短い都市部では難しいですね。
市原:何年か前にJR日暮里駅で視覚障害者がホームから転落する事故がありました。その時、ホームには駅員と警備員計3人いたんです。人が配置されていても絶対安全ということはない。ホームドアが決め手だとは思うけど、ホームドアは設置するのに経費がかかるし、保守管理も大変。電車は車庫で修理ができるけど、ホームドアは最終電車のあとに調整しています。
釘宮:点字ブロックの内側にセンサーをつけて、そこを越えたら警告音が鳴って危険を知らせるようなものはないんでしょうか?転落のリスクが減ると思うんですけど。
市原:一部の私鉄で実証実験がされています。それをつけても点字ブロックの外側を歩く人はいます。皆さん、自分が落ちないという前提でホームの端を歩くんです。そのシステムを導入してもラッシュ時はずうっと鳴りっぱなしになってしまいます。
釘宮:なるほど、田舎と全然違うんですね。
司会:利用者が少ない所では有効かもしれないですね。
市原:点字ブロックができて、最初は飛び飛びだったものが連続するようになり、さらに内方線がつけられました。これも、皆さんで話し合い安全が強化された結果です。全国同じ基準で点字ブロックを設置してほしい。それをどのようにして全国一律にしていくかが課題ですね。ホームドアをつくれる所はつくる。ローカル線は進入速度を落とすことによって転落した人がいても止まれるようにするのが良いと思います。
司会:誘導を依頼しようにも駅員がいなければどうにもならないですね。これに対する何かいい方策がありますか?
市原:去年、小倉に行った時のことです。朝6時に東京駅に行きましたが、JR東日本も、東海も駅員がいないんです。待合室に行くと、車椅子の方が6人、視覚障害者が4人いました。駅側も一生懸命してくれているけれど、介助を必要とする人が10人来ると、東京駅ですらパンクしてしまう。地域によっては、ガイドさんが少ないなどの課題があるかもしれませんが、ガイドさんが切り札になると思っています。
司会:列車によって車両編成に違いがあるのに対してはいかがでしょうか?
釘宮:私が普段利用するのは、短いのは2両で、長いのは4両です。私は必ず2両の所で乗るように決めています。
市原:階段を降りて、あるいは上がってホームに行った時、最寄りの乗降口に誘導するブロックがあります。これを知らない視覚障害者が意外と多いですね。
司会:東京近郊では、次の列車が何両編成かを放送で案内するようになりましたが、ホームのどこに止まるかは放送ではわからない場合もあります。
市原:放送ではわからないけどホームドアに点字表示をしている駅もあります。これも話し合いの成果だと思います。点字ブロックや点字表示の徹底した標準化をしてほしいですね。
司会:利用者が少なくなって本数が減る。ネット利用者が増えてみどりの窓口が減っています。これは困りますね。
釘宮:長距離の切符を買う時は大分駅まで行かないと買えません。ネット予約しても発券してもらうために大分駅まで行かなければいけません。これは視覚障害者だからというのではなくて一般の人も同じです。
市原:現状では、運賃の割引しかないけれど、特急料金も割引してもらえると、新幹線もガイトさんと併せて一人分で乗れるようになって、ガイドさんと安全な移動ができるようになります。鉄道事業者にも負担をかけない。そういう時期に来てるのではないでしょうか。101㎞以上の単独の割引はやめて、介護割引だけにしたらいいと思います。
司会:鉄道利用に関してこれだけは言っておきたいということがありますか?
釘宮:鉄道を利用する全国の人達から意見を集めて国土交通省に意見書を提出するということはできないでしょうか。視覚障害者の団体が一つにまとまっていないから聞いてもらえないところがあると思っています。
鷹林:内方線付き点字ブロックに沿って歩いているけれど、そのようにして移動している者がいることを駅員や一般利用客に知ってほしいと思います。
市原:中途視覚障害者には鉄道事業者で働いていた方もいます。そういう人達の話を聞いて勉強して事業者と対等に話ができる人材を育成し、いろいろな要望を実現させていきたい。
司会:貴重な意見をありがとうございました。
編集後記
今号の巻頭では、駅の無人化についての座談会を行いました。私は昨年10月、強度の弱視の方と2人で福岡県と佐賀県を鉄道で旅行しました。駅構内の表示が見えづらく、駅員もいないし、乗降客もほとんどおらず移動にはとても不便を感じました。一方、ターミナル駅のJR博多駅では朝の通勤時間に駅員数名が改札の前に立って、「おはようございます。行ってらっしゃい!」と乗降客にごあいさつ。これはこれでよいことだとは思いましたが、へそ曲がりな私には過剰なサービスのようにも感じました。
駅員削減は地方だけではなく、都市部でも問題です。私が利用している地下鉄、東京メトロ西早稲田駅でも2、3年前から改札に駅員がいなくなり、その代わりインターホンで事務室にいる駅員に質問したり介助を依頼したりするようになりました。私たちはインターホンの位置がわからず、ここにあるだろうと思われる個所を手探りして捜します。これも、とても難儀なことです。駅ホームの安全性や駅の利便性について今後も取り上げていくつもりです。
(戸塚辰永)
