点字図書館だより「あい」 No.159 2024年8月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ http://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●話題の本 ― 新紙幣の肖像人物伝 ●話題の本 ― 映画・ドラマ化作品 ●話題の本 ― “夏”の物語 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.209 2024年6月・7月  ○【点字図書】 13タイトル  ○【デイジー図書】 29タイトル -------------------------------------------------- ●話題の本 ― 新紙幣の肖像人物伝  「渋沢栄一 〜雨夜譚/渋沢栄一自叙伝〈抄〉」 渋沢栄一 著    日本の資本主義的基盤を確立させた実業家・渋沢栄一。第一国立銀行、王子製紙、大阪紡績など、500余りの会社を設立した、その業績をたどる自伝。  「津田梅子」 大庭みな子 著    日本初の女子留学生としてアメリカに11年滞在し、帰国後は日本の女子教育に身を捧げた津田梅子。彼女は何を見て何を思い、行動したのか。その生涯を追う。  「北里柴三郎」 海堂 尊 著  コレラ、ペストなど獰猛な感染症が襲った明治日本。国民の健康維持と社会の衛生は近代化の重要テーマだった。日本の医学と医療の基盤を創った北里柴三郎の全生涯を紹介する。 ●話題の本 ― 映画・ドラマ化作品  「朽ちないサクラ」 柚月裕子 著  所轄署が被害届の受理を延ばし、慰安旅行に出かけた末にストーカー殺人を防げなかったと新聞にスクープされる。県警広報事務の森口泉は、親友の新聞記者が裏切って記事にしたのではと疑うが、その彼女が殺されて…。映画原作。  「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」 岸田奈美 著  車いすユーザーの母、知的障害のある弟、急逝した父―。一生に一度しか起こらないような出来事が、なぜだか何度も起きてしまう著者が綴る、笑いと涙の自伝エッセイ。ドラマ原作。  「笑うマトリョーシカ」 早見和真 著  圧倒的な魅力で、官房長官に上り詰めた青年代議士と秘書。彼らに違和感を持った女性記者が背景を探ると、関係者の不審死、同級生秘書や家族らの怪しい関係性が浮上し…。ドラマ原作。 ●話題の本 ― “夏”の物語  「夏美のホタル」 森沢明夫 著  山奥にひっそりとたたずむ、よろず屋。偶然立ち寄った慎吾と夏美は、そこでひっそりと暮らす母子に温かく迎え入れられ、夏休みの間、離れを借りて生活することになるが…。切なくてあたたかい、心の故郷の物語。  「幻夏」 太田 愛 著  12歳の夏、親友だった少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。あの夏、本当は何が起こっていたのか。今、何が起ころうとしているのか。  「すいかの匂い」 江國香織 著  あの夏の記憶だけ、いつまでも同じ明るさでそこにある。つい今しがたのことみたいに―。11人の少女のかけがえのない夏の記憶の物語。 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ  次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2024年8月末までとなります。 【貸し出し】  「東京都地域の底力発展事業助成事例集」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「東京の都市整備 2023」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「2024 東京の福祉保健」 東京都保健医療局 テープ版、一般CD版、デイジー版  「ふれあい らしんばん 第97号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日への声 Vol.97」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2024年6月・7月号」 国立民族学博物館 デイジー版 【さしあげます】  「NHKラジオ放送番組時刻表(ラジオ第1・第2・FM)」 点字版 1部  「NHKテレビ放送番組時刻表(総合・Eテレ)」 点字版 1部  「NHK放送番組時刻表」 デイジー版 5部 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.209 2024年6月・7月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 13タイトル    医学(2タイトル)  #1 健康の大疑問   山田悠史 著 2冊 マガジンハウス 2023年(群馬県立点字図書館 製作)  白髪の原因はストレス? 腸内細菌が認知機能を高める? 新進気鋭の専門医が、最新の知見を駆使し、健康常識をアップデートする。  #2 自律神経の科学 〜「身体が整う」とはどういうことか  鈴木郁子 著 4冊 講談社 2023年  自律神経に関わる歴史的な研究を辿りながら、交感神経・副交感神経の仕組みや新たに発見された「第3の自律神経」の働きまでを丁寧に解説する。  #3 人はどう老いるのか  久坂部 羊 著 3冊 講談社 2023年(鹿児島県視聴覚障害者情報センター 製作)  老いの現実を知る、医療への幻想を捨てる…。老いたときに慌てふためかないよう、現場を知る医師がうまく老いるコツを本音で語る。  #4 「こころ」はどうやって壊れるのか 〜最新「光遺伝学」と人間の脳の物語  カール・ダイセロス 著 大田直子 訳 6冊 光文社 1905年  光で脳の活動を観測・制御する「光遺伝学」の第一人者で精神科医のダイセロス博士が、人間の「こころ」と感情の起源に迫る。  #5 教養としての「病」  佐藤 優 、片岡浩史 著 4冊 集英社インターナショナル 2023年(神奈川県ライトセンター 製作)  週3度の透析、前立腺癌、冠動脈狭窄…。立て続けに襲い来る病と闘う佐藤優が、現代医学の「落とし穴」について異色の主治医と語り合う。 歴史(1タイトル)  #6 ヘレン・ケラー  清水あゆこ 文 斎藤 孝 監修 1冊 ポプラ社 2023年  見えない・きこえない・口がきけないという三重苦をのりこえて、大学を卒業し、自分と同じような苦しみをもつ人びとのために尽くしたヘレン・ケラーの物語。 社会科学(1タイトル)  #7 句点。に気をつけろ 〜「自分の言葉」を見失ったあなたへ  尹 雄大 著 2冊 光文社 2024年  インタビュアーとして多くの人の言葉を聞いてきた著者が「もどかしいままを口にする」ことの重要性を説く、新しいコミュニケーション読本。 技術(1タイトル)  #8 もの食う本  木村衣有子 著 3冊 筑摩書房 2011年  著者が、ものを食べるシーンに注目して、本を読む。宮澤賢治から江國香織まで、選んだ本の中から「これ!」と思うくだりを抜き出し、咀嚼し、思いを深める、40冊の「もの食う本」。 芸術(1タイトル)  #9 アルゲリッチとポリーニ 〜ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」  本間ひろむ 著 3冊 光文社 2020年  世界最高のピアニストと称されるアルゲリッチとポリーニ。2人の物語を音楽的事象に沿って綴りながら、20世紀後半から現在までのクラシック音楽史を照らし出す。 文学(5タイトル)  #10 子のない夫婦とネコ  群 ようこ 著 2冊 幻冬舎 2024年  結婚と同時に子ネコと暮らし始めた夫婦。ふたりは幸せに歳を重ねてきたけれど、ネコも老いていき…。“老いとペット”を明るく描いた連作小説。  #11 閉店時間  有吉佐和子 著 8冊 河出書房新社 2022年  デパートで働く紀美子、節子、サユリ。同じ高校の同級生だが、職場の違いも影響し、三者三様の仕事と恋の悩みがあった…。  #12 一病息災  内田百間 著 3冊 中央公論新社 2003年  医者の目を盗んでは麦酒をがぶがぶ。養生のためといっては、何も食べずにひたすら眠る。百間先生が、己の病、身体、健康について飄々と綴った随筆アンソロジー。  #13 ふしぎなメリーゴーラウンド  リーザ=マリー・ブルーム 作 はたさわゆうこ 訳 1冊  徳間書店 2022年メリーゴーラウンドの木ぼりの動物たちには、ひみつがありました。夜になると、エサを食べ、おしゃべりするのです。木ぼりの動物たちがしあわせを見つけるまでをえがく、心あたたまる児童文学。 ---  ○【デイジー図書】 29タイトル                                        医学(2タイトル)     #14 一生使える鍼灸ノート  杉山 勲 著 5時間14分 源草社 2022年(日本視覚障害者団体連合点字図書館 製作)  鍼灸の治療体系が書かれた「素問」「霊柩」「難経」などの原典から、日本人の身体に適用できるような内容をまとめ、易しく解説する。  #15 突然、感情を爆発させる人々  酒井和夫 著 4時間3分 洋泉社 2017年  なぜすぐにキレるのか? 第一線の精神科医が、衝動のコントロールができない人とどう付き合っていくか、その対処法を教える。 歴史(1タイトル)  #16 三淵嘉子の生涯 〜人生を羽ばたいた“トラママ”  佐賀千惠美 著 3時間26分 内外出版社 2024年(日本点字図書館 製作)  昭和15年、日本初の女性弁護士となり、戦後、日本初の女性裁判所長となった、三淵嘉子。法曹界で生きた彼女の生涯を、取材や資料などをもとに描く。 芸術(1タイトル)  #17 起死回生 〜逆転プロ野球人生  中溝康隆 著 7時間46分 新潮社 2024年(日本点字図書館 製作)  戦力外や飼い殺し、理不尽なトレードの通告をチャンスに変えて、栄光を掴んだ30人の野球人生に迫る。 文学(12タイトル)  #18 アルプス席の母  早見和真 著 9時間42分 小学館 2024年(日本点字図書館 製作)  神奈川で看護師をしながら一人息子を育てていた女性。息子は甲子園常連校を倒すことを夢見て、大阪の高校に進学し、彼女もまた大阪に拠点を移すが…。  #19 神さま学校の落ちこぼれ  日向 夏 著 6時間42分 星海社 2022年  ナギのもとに神通力を持つ者たちが集う「神さま学校」の合格通知が届く。成績最下位のナギが、超難関の国家資格「神さま」を目指す。  #20 スピノザの診察室  夏川草介 著 7時間11分 水鈴社 2023年(福井県視覚障害者福祉協会情報提供センター 製作)  京都の病院で働く雄町哲郎は、かつては大学病院で数々の難手術を成功させた凄腕医師だった。哲郎の力量に惚れ込んでいた大学准教授は、愛弟子を哲郎のもとに送り込む…。  #21 清算  伊岡 瞬 著 12時間19分 KADOKAWA 2023年(小樽市点字図書館 製作)  広告代理店が会社を清算することが決まる。畑井は、経験のない会社解散の手続きを担当することに。そんな中、負債の返済用資金2億円が元社員と共に消えてしまう…。  #22 図書館のお夜食  原田ひ香 著 8時間27分 ポプラ社 2023年(日本点字図書館 製作)  亡くなった作家の蔵書を集めた「夜の図書館」を知った女性。実在の本に登場する料理がまかないとして出るそこで、彼女は本好きの同僚達と働き始める。  #23 はるか、ブレーメン  重松 清 著 16時間9分 幻冬舎 2023年(日本点字図書館 製作)  幼い頃に母に捨てられ、育ての親である祖母も亡くした高校2年の少女。彼女は、人生の思い出をめぐる、謎めいた旅行会社の仕事を手伝うことになる…。  #24 番所医はちきん先生休診録 6 罠の恋文  井川香四郎 著 8時間9分 幻冬舎 2023年(宮城県視覚障害者情報センター 製作)  番所医の八田錦のもとへ謎の人物から恋文が届き始めてひと月。指定された場所に出向いてみると、そこにいたのは男をいたぶるならず者たち。はたして差出人は…。シリーズ第6弾。  #25 ミチクサ先生 上 伊集院 静 著 10時間18分  #26 ミチクサ先生 下 伊集院 静 著 10時間21分  講談社 2023年(小樽市点字図書館 製作)  ミチクサが多いほうが、人生は面白い!あちこちぶつかったほうが道は拓ける。伊集院静がずっと共鳴し、いつか書きたかった夏目漱石の青春を描く。  #27 よき時を思う  宮本 輝 著 11時間46分 集英社 2023年(福島県点字図書館 製作)  90歳の記念に祖母が計画した、家族のための晩餐会。そこに秘められた16歳の日の出会いと別れの記憶…。孫の綾乃は祖母の生涯を辿り、語られずにきた苦難と情熱を知る。  #28 親密な手紙  大江健三郎 著 3時間44分 岩波書店 2023年(日本点字図書館 製作)  窮境を乗り越えさせてくれる「親密な手紙」を書物の中に見出してきた著者。作家や音楽家達との思い出や、自身の作品、日常の様々な出来事について語る。  #29 レイトン・コートの謎  アントニイ・バークリー 著 巴 妙子 訳 11時間25分  東京創元社 2023年(小樽市点字図書館 製作)  レイトン・コートの書斎で、死体が発見された。警察の見解が自殺に傾くなか、作家ロジャー・シェリンガムは殺人説を主張。自信満々で調査に取りかかる…。 厚労省委託図書「青少年読書感想文全国コンクール課題図書」(13タイトル)  #30 世界を変えた実験と研究 〜歴史と失敗から学ぶ大発見のヒント  齋藤勝裕 著 6時間35分 技術評論社 2022年(日本ライトハウス 製作)  錬金術から最新の科学まで、失敗と成功を繰り返してきた科学の歴史を紐解き、多彩な実験と研究から生まれた成果とその原理をやさしく解説する。  #31 聞いて聞いて! 〜音と耳のはなし  高津 修、遠藤義人 文 43分 福音館書店 2023年(日本ライトハウス 製作)  音は震える空気の波。大きな音は大きくうねり、高い音は細かく震える。1つの耳で聞くと、立体的に聞こえるんだよ―。音のプロが、音のひみつと耳のはたらきを語る。  #32 私の職場はサバンナです!  太田ゆか 著 5時間52分 河出書房新社 2023年(日本ライトハウス 製作)  南アフリカ政府公認の日本人女性サファリガイドが、サバンナの動物たちの生態や、環境保護の最前線、人と自然が共生するために大切なことを伝える。  #33 さようならプラスチック・ストロー  ディー・ロミート 文 千葉茂樹 訳 40分  光村教育図書 2023年(日本ライトハウス 製作)  海をよごし、海で暮らす生きものたちをおびやかすプラスチック・ストロー。ストローの発明と改良の歴史、プラスチックごみの影響や環境問題の解決策などを描く。  #34 どうやってできるの?チョコレート  33分 ひさかたチャイルド 2023年(日本ライトハウス 製作)  身近なお菓子、チョコレート。原料のカカオから板チョコレートができるまでを紹介する。  #35 アザラシのアニュー  あずみ虫 作 45分 童心社 2023年(日本ライトハウス 製作)  アニューは、アザラシの赤ちゃん。ある日、お母さんが北極の海へ行ってしまい、ひとりぼっちになる…。アラスカで暮らす著者が描く野生動物のおはなし。  #36 いつかの約束1945  山本悦子 作 1時間51分 岩崎書店 2023年(日本ライトハウス 製作)  ゆきなとみくは、自分は9歳だと言うおばあさんに出会い、共に一日町を歩き回ることに。いっしょに町を歩き、語り合った、忘れられない夏の一日を描く。  #37 ごめんねでてこい  ささきみお 作 41分 文研出版 2023年(日本ライトハウス 製作)  大好きなおばあちゃんに「きらい」と言ってしまった、はなちゃん。謝りたいのに、「ごめんね」という言葉が出てきません。ある日、おばあちゃんが、入院することに…。  #38 じゅげむの夏  最上一平 作 1時間38分 佼成出版社 2023年(日本ライトハウス 製作)  夏休みにやりたいことを宣言した、筋ジストロフィーの親友、かっちゃん。その願いを叶えてあげたくて、ぼくらは綿密に計画を練った…。いのちを謳歌する少年たちの姿を描く。  #39 宙わたる教室  伊与原 新 著 10時間33分 文藝春秋 2023年(日本ライトハウス 製作)  東京・新宿にある都立高校の定時制に集った、さまざまな事情を抱えた生徒たち。彼らは「科学部」を結成し、「火星のクレーター」を再現する実験を始める…。  #40 優等生サバイバル 〜青春を生き抜く13の法則  ファン・ヨンミ 作 キム・イネ 訳 5時間35分 評論社 2023年(日本ライトハウス 製作)  大学進学実績で有名な進学校に入学したジュノ。テスト、課題、進路、SNS、恋…。ハードな高校生活を生き抜くために、ジュノが見つけた法則とは?  #41 おちびさんじゃないよ  マヤ・マイヤーズ 文 まえざわあきえ 訳 57分  イマジネイション・プラス 2023年(日本ライトハウス 製作)  テンちゃんは身体の小さな女の子。「おちびさん」と言われてしまいます。ある日、身体の小さな転校生がいじめっこにからかわれているのをみつけてしまい…。  #42 希望のひとしずく  キース・カラブレーゼ 著 代田亜香子 訳 7時間18分  理論社 2023年(日本ライトハウス 製作)  町で、ふしぎなことが起きている。古い井戸がいきなり、願いをかなえてくれるようになった。理由を知っているのは、3人の中学生。世界のかたすみからおくる愛と希望の物語。 ---