点字図書館だより「あい」 No.163 2025年4月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ https://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●話題の本 ― 映画化作品 ●デイジー雑誌「小説推理」のご紹介 ●ポシェット   ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.213 2025年2月・2025年3月  ○【点字図書】 16タイトル  ○【デイジー図書】 25タイトル -------------------------------------------------- ●話題の本 ― ドラマ化作品  「悪い夏」 染井為人 著  生活保護受給者を相手に、市役所でケースワーカーとして働く佐々木。同僚が生活保護の打ち切りをネタに女性を脅迫していることに気づくが。第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞。   「おいしくて泣くとき」 森沢明夫 著   貧困家庭の子どもたちに無料で「こども飯」を提供する「大衆食堂かざま」。その店のオーナーの息子、中学生の心也は、こども飯を食べにくる幼馴染の夕花が気になっていて…。  「#真相をお話しします」 結城真一郎 著  家庭教師の仲介営業マンをする大学生、マッチングアプリに勤しむ中年男、精子提供を始めた夫婦…。日常に潜む「何かがおかしい」。「どんでん返し」の新感覚ミステリ短篇集。  「花まんま」 朱川湊人 著   小さな妹がある日突然、誰かの生まれ変わりだと言い出したとしたら。大阪の路地裏を舞台に、失われてしまった懐かしさを描く作品集。第133回直木賞受賞。  「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」 福徳秀介 著   憧れていた大学生活とは程遠い、冴えない毎日を送る「僕」。ある日、大教室で凜とした女子学生に出逢う。純度100%のピュアな恋愛物語。 ●デイジー雑誌「小説推理」のご紹介  デイジー雑誌「小説推理」(藤沢市点字図書館製作)を新たに定期貸し出しいたします。ミステリーやエンターテイメントの話題作を揃えた双葉社発行の月刊文芸誌です。ご希望の方は当館へお申し込みください。 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ 次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2025年4月末までとなります。 【貸し出し】  「アースプラン 2023」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「東京都の緑の取組」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「ふれあい らしんばん 第101号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日(あす)への声 Vol.101」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2025年2月・3月号」 国立民族学博物館 デイジー版 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.213 2025年2月・2025年3月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 16タイトル    医学(2タイトル)  #1 死の体験授業  山崎章郎 著 2冊 サンマーク出版 2015年(周南視覚障害者図書館 製作)  人は死ぬとき、どのような思いを抱くのか―。長年ホスピスケアに関わってきた著者が行った「死の体験授業」を紹介し、それを通して考えたこと、わかったことをまとめた1冊。  #2 職業としての鍼灸 〜鍼灸の未来を創る  矢野 忠 著 一枝のゆめ財団 監修 4冊 錦房 2022年(点訳サークル わかば 製作)  鍼灸にかかわる人々に向け、鍼灸のあるべき今後の方向性を示唆する。  #3 がんと診断されたら最初に読む本 〜あなたと家族を守る  勝俣範之 著 4冊 KADOKAWA 2024年(浜松市立城北図書館 製作)  慌てない、焦らない、あきらめないための「がん入門書」。病院選びから、代替医療、緩和ケアなど、丁寧にわかりやすい解説書。  #4 元気に長生き 〜自律神経の名医が教える生活習慣  田原総一朗 、小林弘幸 著 2冊 毎日新聞出版 2023年(鎌ヶ谷点訳友の会 制作)  加齢による不調や病を改善する方法、孤独に陥らないコツ、医師との上手な付き合い方、理想の終活など、患者と主治医が高齢者の不安や悩み、自律神経の整え方を語り合う。  #5 朝までぐっすり眠れる深睡眠スープ  白濱龍太郎 著 2冊 アスコム 2024年  睡眠専門医が、睡眠の質を高めるトリプトファンなどの栄養素がぎっしり詰まったスープを提案。朝・昼・夜の食事に活用できるおいしいアレンジレシピを、快眠のコツとともに紹介する。 総記(1タイトル)  #6 図書館の日本文化史  高山正也 著 5冊 筑摩書房 2022年  様々な役割を担う図書館が、日本でいかにして発展してきたのかを、文字や印刷・出版の総合的な文化史として描く。 社会科学(1タイトル)    #7 ソーシャルジャスティス 〜小児精神科医、社会を診る  内田 舞 著 4冊 文藝春秋 2023年  ハーバード大学准教授で小児精神科医・脳科学者でもある著者が、心と脳のメカニズムに立ち返り、SNSの炎上、社会の分断への処方箋を伝授する。 文学(9タイトル)    #8 にげだした魔女のほうき  末吉暁子 著 2冊 岩崎書店 1986年  魔女から逃げてきた古いほうきがおこす大騒動。日本の魔女出現のゆかいで楽しいファンタジー童話。  #9 あめりかむら  石田 千 著 3冊 新潮社 2024年  病再発の不安を消そうと出た旅先で、体の異変に襲われた道子。その瞬間脳裏に現われたのは、あれほど嫌っていた青年だった…。表題作など全5篇を収録。  #10 水晶万年筆  吉田篤弘 著 2冊 中央公論新社 2010年  アルファベットのSと〈水読み〉に導かれ、物語を探す物書き。繁茂する道草に迷い込んだ師匠と助手。人々がすれ違う十字路で物語がはじまる。きらめく六篇の物語。  #11 但馬太郎治伝  獅子文六 著 5冊 小学館 2023年  1930年、著者はパリの日本学生会館に宿泊し、設立者の但馬太郎治の名を知る。戦後、日本人としてケタ違いの栄華を生きた彼の過去と現在に興味を感じる―。  #12 はたらく魔王さま!ES!!  和ケ原聡司 著 4冊 KADOKAWA 2023年  真奥がまさかの高額当選!? 衝撃に揺れる魔王城の行方は−!? 趣味が無いと悩む恵美のため、アシエスや千穂たちがボウリング&カラオケ!? 日常小話やエミリアの過去の物語を収録した番外編。  #13 母親からの小包はなぜこんなにダサいのか  原田ひ香 著 4冊 中央公論新社 2024年  業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして、母から届いた最後の荷物…。様々な温かな想いが詰まった6つの物語。  #14 Phantom  羽田圭介 著 3冊 文藝春秋 2024年  未来を案じて株取引に打ち込む華美。一方、恋人の直幸は、あるオンラインコミュニティ活動にのめり込んでゆく。そのアップデートされた物々交換の世界は、今の金融システムを壊せるのだという…。  #15 ちぎれ雲  幸田 文 著 3冊 講談社 1993年  16歳の折りに炊事一切をやれと命じた厳しい躾の露伴を初めて書いた、処女作品「雑記」、その死をみとった「終焉」、他22篇を収録。娘の眼で明治の文豪露伴を回想した著者最初期の随筆集。  #16 となりの脳世界  村田沙耶香 著 4冊 朝日新聞出版 2021年  小さな頃の思い出、影響を受けた本や音楽、旅先での出来事、今まで気づかなかった勘違いに、コンビニバイトのこと…。作家・村田沙耶香がデビューから今までの日常と想像を書き綴ったエッセイ集。 ---  ○【デイジー図書】 25タイトル                                             医学(1タイトル)  #17 疲労とはなにか 〜すべてはウイルスが知っていた  近藤一博 著 7時間29分 講談社 2023年(茨城県立点字図書館 製作)  うつ病も新型コロナ後遺症も、疲労とウイルスの問題だった! 疲労を科学的に解析し、疲労が生じるメカニズムやうつ病との密接な関わりなど、疲労の全体像を明らかにする。 社会科学(2タイトル)  #18 世界最強の地政学  奥山真司 著 6時間1分 文藝春秋 2024年  「国家戦略を考える上でベースとなる知の集積」である地政学。地政学研究の旗手が、本場イギリスで学んだ地政学のエッセンスを明快に解説する。  #19 人は死んだらどこへ行けばいいのか 〜現代の彼岸を歩く  佐藤弘夫 著 12時間30分 興山舎 2021年  巨大墳墓を造った古代日本人が墓に執着しなくなったのはなぜか? 日本思想史の第一人者が列島の霊場をたずね、激変する他界観の正体を解明する。 産業(1タイトル)  #20 樹木が地球を守っている  ペーター・ヴォールレーベン 著 岡本朋子 訳 12時間49分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  長年、ドイツで森林の管理をしてきた著者が、雨量や気温を適切な状態へと調整する樹木の秘められた力を明かし、環境問題の解決へ手がかりを示す。 芸術(1タイトル)  #21 14歳からの文楽のすゝめ  竹本織太夫 監修  4時間50分 実業之日本社 2022年(日本ライトハウス 製作)  江戸時代から現在まで、多くの人を惹きつけてやまない人形浄瑠璃文楽。その基礎知識や、文楽の舞台ができるまでの裏側を解説する。 文学(20タイトル)  #22 遊びをせんとや 〜古田織部断簡記  羽鳥好之 著 10時間19分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  江戸初期、茶人の頂点に立つ男・古田織部が自害した。18年後、彼の最後の茶会記が見つかる。彼を師と仰ぐ毛利秀元は、その死の真相究明に動く。  #23 新たな明日 (助太刀稼業 3)  佐伯泰英 著 5時間40分 文藝春秋 2025年(日本点字図書館 製作)  毛利藩を脱藩し「助太刀稼業」で名を挙げた主人公の元に、江戸の娘たちが異人船に捕らわれているとの知らせが入る…。シリーズ完結編。  #24 歌われなかった海賊へ  逢坂冬馬 著 小林親弘 朗読 13時間11分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  ナチ体制下のドイツに父を処刑された少年は、体制に抵抗する少年少女と出会う。差別や分断が渦巻く世界での生き方を問う、歴史青春小説。  #25 君に恋をするなんて、ありえないはずだった  筏田かつら 著 9時間1分 宝島社 2017年  高校生の靖貴はクラスメイトの恵麻が困っているところを助ける。それから恵麻は学校外でだけ靖貴に話しかけてくるようになる…。  #26 銀座「四宝堂」文房具店 3  上田健次 著 7時間44分 小学館 2024年(小樽市点字図書館 製作)  銀座の文房具店「四宝堂」の店主のもとには、今日も様々な悩みを抱えたお客が訪れる。モヤモヤを抱えた人々の心が、店主の言葉でじんわり解きほぐされていく。シリーズ第3弾。  #27 小梅のとっちめ灸 6 さらばの灸  金子成人 著 5時間56分 幻冬舎 2024年(熊本県点字図書館 製作)  灸師の小梅は恋仲だった清七の死の謎の真相に辿り着こうとしていた。一方、政変勃発で南町奉行・鳥居耀蔵の身辺も俄に慌ただしさを増す…。シリーズ第6弾。  #28 さやかに星はきらめき  村山早紀 著 紺乃千鶴 朗読13時間24分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  はるか遠い未来。月面都市で暮らす編集者は、クリスマスをテーマにした本を作ることになる…。地球を離れ宇宙に生きる人類の、愛に満ちた連作短編集。  #29 剣の約束 (はぐれ武士・松永九郎兵衛[2])  小杉健治 著  5時間18分 幻冬舎 2023年(香川県視覚障害者福祉センター 製作)  家老を襲おうとした商人を斬った九郎兵衛は、今度は藩に近づくよう頼まれ、家老の屋敷に入り込む。そこで知ったのは藩主の座を巡る血みどろの争いだった…。シリーズ第2弾。  #30 深川の重蔵捕物控ゑ 5 罪の代償  西川 司 著 6時間21分 二見書房 2024年(小樽市点字図書館 製作)  藩主の罪を被り上方に移り住んだ小納戸役は、御家再興の約束を守られぬまま、落命した。遺された嫡男は親の仇を討つべく上京するが、妹は仇の息子に嫁いでいた…。シリーズ第5弾。  #31 老中 (蘭方医・宇津木新吾[15])  小杉健治 著 5時間34分 双葉社 2022年(札幌市視聴覚障がい者情報センター 製作)  刀傷を負った鋳掛屋の男が幻宗の施療院を訪れる。侍と喧嘩の末に斬られたと男は言うのだが、新吾は疑念を抱く…。シリーズ第15弾。  #32 友情 (蘭方医・宇津木新吾[16])  小杉健治 著 5時間41分 双葉社 2023年(札幌市視聴覚障がい者情報センター 製作)  盗賊の次郎吉を手当てした新吾。二度と盗みはしないと言った次郎吉だが、屋敷に忍び込み捕縛されたという。新吾は、裏があると思い真相を探る。シリーズ第16弾。  #33 流言 (武商繚乱記 3)  上田秀人 著 6時間15分 講談社 2024年(横須賀市点字図書館 製作)  時は元禄、大商家・淀屋が隆盛をきわめる。淀屋に借金をする大名が増えて、返済が滞り、さらにカネを借りる悪循環に陥っていた。危惧を覚えた幕府は淀屋を探らせる―。シリーズ第3弾。  #34 老いの贅沢  曽野綾子 著 3時間7分 河出書房新社 2024年(日本点字図書館 製作)  残された時間を自分にとって一番大切なものにかける。著者が記した様々な著作からまとめた、前向きで豊かな老後の楽しみ方を伝えるメッセージ集。  #35 ぼくが生きてる、ふたつの世界  五十嵐 大 著 4時間34分 幻冬舎 2024年(小樽市点字図書館 製作)  ろうの両親の元に生まれた「ぼく」は、世間から「障害者の子」と見られていることに気づき、逃げるように上京する。そこで「ぼく」が知った本当の幸せとは…。  #36 三体 3 死神永生 上 劉 慈欣 著  17時間27分  #37 三体 3 死神永生 下 劉 慈欣 著  18時間14分  早川書房 2021年(早川清文学振興財団 製作) 異星文明の地球侵略に対抗する計画の裏で、極秘の計画が進行していた。その決断が人類の命運を揺るがす。シリーズ完結。  #38 両京十五日 1 凶兆  馬 伯庸 著 齊藤正高、泊 功 訳 21時間59分 早川書房 2024年(早川清文学振興財団 製作)  15世紀の中国、明の時代。北京から南京に遣わされた皇太子は爆発による襲撃を受ける。さらに北京にいる皇帝も命を狙われていることを知る…。  #39 グレイラットの殺人  M.W.クレイヴン 著 東野さやか 訳 藤井 剛 朗読 16時間35分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  サミット開催が迫るなか、関係者が殺された。捜査を命じられた刑事ワシントン・ポーは3年前の強盗殺人事件との関連を疑うが…。  #40 彷徨える艦隊 12 特使船バウンドレス  ジャック・キャンベル 著 月岡小穂 訳 16時間52分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  黒い艦隊を撃破した元帥が侵攻輸送艦隊をともなって帰還した。政府に陰謀の証拠を提出したが、証拠の隠滅を望む者たちに狙われてしまう…。シリーズ第12弾。  #41 シャードッグ・ホームズ 1 ふたりといっぴき探偵団  イサック・パルミオラ 著 轟 志津香 訳1時間48分 早川書房 2023年(早川清文学振興財団 製作)  喧嘩ばかりの「きょうだい」のもとに、飼い主と会話ができて人の心も読めるエスパー犬がやってきた。ある日、悪い大人にエスパー犬がさらわれてしまう…。 ---