点字図書館だより「あい」 No.158 2024年6月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ http://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●話題の本 ― 2024年本屋大賞 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.208 2024年4月・5月  ○【点字図書】 12タイトル  ○【デイジー図書】 35タイトル -------------------------------------------------- ●話題の本 ― 2024年本屋大賞  「成瀬は天下を取りにいく」 宮島未奈 著    「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」中2の夏休み、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した―。「本屋大賞」大賞。  「水車小屋のネネ」 津村記久子 著    親から逃れ、2人で生きることにした姉妹は、喋る鳥と出会う。支え合う人々の40年を通して描く、希望と再生の物語。「本屋大賞」2位。  「存在のすべてを」 塩田武士 著  30年前の誘拐事件で被害にあった男児の「今」を知った新聞記者。事件の真実を求め再取材を重ねた結果、ある画家の存在が浮上する。「本屋大賞」3位。  「スピノザの診察室」 夏川草介 著  京都の地域病院で働く内科医・雄町哲郎は、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の力量に惚れ込んでいた大学准教授は、愛弟子を哲郎のもとに送り込むが…。「本屋大賞」4位。  「プラスティック」 井上夢人 著  そのフロッピーには54個の文書ファイルが収められていた。冒頭の文書は出張中の夫の帰りを待つ向井洵子が経験した奇妙な出来事を記した日記。それがアイデンティティーを崩壊させる導火線だった。本屋大賞発掘部門「超発掘本!」。 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ  次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2024年8月末までとなります。 【貸し出し】  「東京都環境基本計画」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「東京都帰宅困難者対策ハンドブック」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「ふれあい らしんばん 第96号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日への声 Vol.96」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2024年4月・5月号」 国立民族学博物館 デイジー版 【さしあげます】  「ニッポン放送番組表 前期版」 点字・拡大文字版 1部  「TBSラジオ番組表 春・夏号」  点字・拡大文字・音声コード版 4部  「ラジオ日本点字番組表」  点字・拡大文字版 5部 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.208 2024年4月・5月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 12タイトル    医学(2タイトル)  #1 遺伝子が語る免疫学夜話 〜自己を攻撃する体はなぜ生まれたか?  橋本 求 著 4冊 晶文社 2023年  アトピー性皮膚炎などの自己免疫疾患は、なぜ起きるようになったのか? 現代医学の最新のエビデンス(根拠)に基づいて、その背景から人類が何万年もかけて積み重ねてきた進化の物語を読み解く。  #2 怖いけど面白い予防医学  〜人生100年、「病気知らず」で生きるには?  森 勇磨 著 3冊 世界文化ブックス 2023年  現役の医師が、「病気のなれの果て」に人はどのような状態になるのかをストーリーで紹介し、病気になるしくみ、大病を避ける方法をわかりやすく解説する。 紀行(1タイトル)      #3 やがてすべては旅になる 〜壊れた自転車で行く四国一周  小林みちたか 著 3冊 産業編集センター 2023年  死への衝動から逃れるために、四国一周自転車の旅に出た著者。過酷だが自然豊かな四国路を舞台に、壊れかけた心の再生を綴った異色の自転車旅行記。 社会科学(2タイトル)      #4 きみのお金は誰のため  〜ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」  田内 学 著 3冊 東洋経済新報社 2023年  お金の謎を解いたとき、世界の見え方が変わった−。学校では教えてくれない「お金と社会の本質」がわかる経済教養小説。  #5 すごい「心理話法」  〜“相手の受けとめ方”が変わる!私たちって、そういえば、たまには…言葉のチカラ  清田予紀 著 2冊 三笠書房 2023年  〈人を動かす言葉〉には理由がある。心が動かされる心理話法を具体的に紹介する。 芸術(2タイトル)      #6 水谷豊 自伝   水谷 豊、松田美智子 著 5冊 新潮社 2023年  おいたち、芸能界デビュー、結婚、「相棒」へ向かう前哨戦…。出演作の秘話から実人生の起伏、交友録まで語り尽くした水谷豊、初の自伝。  #7 アラウとの対話  ジョーゼフ・ホロヴィッツ 著 野水瑞穂 訳 8冊 みすず書房 2003年  チリ生れの天才ピアニスト・アラウの生涯と、その絶妙な音楽論、経験からにじみ出る知恵やユーモア、また感受性や品位などを引き出す。 文学(5タイトル)      #8 代理母、はじめました  垣谷美雨 著 4冊 中央公論新社 2023年  貧困と虐待から脱するため、代理母ビジネスをはじめた少女ユキ。葛藤と不合理だらけの命の現場で、医師の芽衣子やゲイのミチオと共に、女たちの自由を求めて立ち上がる!  #9 那須正幹童話集 3 ヨースケくん  那須正幹 作 1冊 ポプラ社 2014年  5年生になるまで、一度も学校でウンチをしたことがないヨースケくん。その理由を、クラスで一番苦手な女子に知られてしまって…。「ヨースケくんのひみつ」ほか、全6編を収録。  #10 那須正幹童話集 5 ねんどの神さま  那須正幹 作 2冊 ポプラ社 2014年  太平洋戦争が終わり、ある少年が不思議な粘土細工を作った。戦争を起こしたり戦争で金もうけをする悪いやつをやっつける神様だという。「ねんどの神さま」ほか、戦争・平和を描いた全3編を収録。  #11 ほたるいしマジカルランド  寺地はるな 著 4冊 ポプラ社 2023年  「ほたるいしマジカルランド」では、名物社長を筆頭にたくさんの人々が働いている。お客様に笑顔になってもらうため、日々奮闘する従業員。そんなある日、社長が入院したという知らせが入る…。  #12 群像短篇名作選 1946〜1969  群像編集部 編 8冊 講談社 2018年  文芸誌『群像』創刊からの70年を彩った名作短篇を精選。三島由紀夫「岬にての物語」、佐多稲子「水」など、復興から高度成長に至る時期の18篇を収録。 ---  ○【デイジー図書】 35タイトル                                        医学(2タイトル)      #13 発達障害  岩波 明 著 7時間56分 文藝春秋 2017年  発達障害の代表的な疾患、アスペルガー症候群などの自閉症スペクトラム障害を中心に疾患の種類、治療事例を解説。  #14 知っておきたい爪の知識と病気 〜すべての疑問を解決します!  東 禹彦 著 7時間4分 金原出版 2022年(厚労省委託:日本ライトハウス 製作)  爪の様々な病気を取り上げ、その原因や治療法をわかりやすく解説する。 哲学(1タイトル)      #15 道徳的に考えるとはどういうことか  大谷 弘 著 6時間33分 筑摩書房 2023年  「正しさ」はいかにして導かれるか。「非主流派倫理学」の立場からプラトンらの実践を検討し、道徳的思考の多様で奥深い内実を浮き彫りにする哲学的探究。  歴史(1タイトル)      #16 歴史学のトリセツ 〜歴史の見方が変わるとき  小田中直樹 著 4時間58分 筑摩書房 2022年  歴史学が科学として成立し、ひとつの学問領域として制度化された19世紀から21世紀初頭に至るまでの歴史学の歴史を概観。現在の歴史学のありようと特徴を明らかにする。 社会科学(1タイトル)      #17 盲導犬繁殖犬チッパーさまさまね 定年おやじ奮闘記   白石裕雄 著 3時間4分 海象社 2023年(日本点字図書館 製作)  定年を機に盲導犬繁殖犬飼育ボランティアに登録した著者。アメリカからやってきたラブラドールレトリバーのチッパーとの7年間を綴る。 自然科学(3タイトル)  #18 宇宙最強物質決定戦  高水裕一 著 4時間38分 筑摩書房 2023年  天体や銀河、ひいては宇宙全体の物質をキャラ付けし擬人化させ、その特徴やスケールを紹介し、宇宙最強の「大きさ」「重さ」「電気」「速さ」を決める宇宙論の入門書。      #19 ルポ動物園  佐々木 央 著 9時間42分 筑摩書房 2022年  「15年間の取材、750回の連載執筆で見えたもの」共同通信の記者が全国をまわって考えた、動物園・水族館の過去、現在、そして未来。  #20 ダニが刺したら穴2つは本当か?  島野智之 著 4時間31分 風濤社 2021年(厚労省委託:日本ライトハウス 製作)  人に危害を加えるダニ、森の中で分解者として暮らす人に無害なダニなど、世界に4万種いるダニの多様性を紹介。 芸術(1タイトル)      #21 一発屋芸人列伝  山田ルイ53世 著 6時間43分 新潮社 2018年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  世間から「消えた」芸人のその後を、自らも髭男爵として一世を風靡した著者が追跡取材する。 文学(17タイトル)      #22 時の空めぐる風 〜〈詩・詞〉集&メモリー 視覚障害者の目に見えてきた風景  遠田野ひろし 著 2時間41分 樹芸書房 2022年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  中途失明をした著者が〈詩・詞〉とともに、失明したいきさつや自分自身の半生を綴る。  #23 一夜 (隠蔽捜査 10)  今野 敏 著 7時間36分 新潮社 2024年(西宮市視覚障害者図書館 製作)  著名作家の誘拐事件が発生し、竜崎はミステリ作家とタッグを組み捜査に挑む。劇場型犯罪の裏に隠された、悲劇の夜の真相とは―。シリーズ、第十弾。  #24 億男  川村元気 著 7時間37分 文藝春秋 2018年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  宝くじが当選し、突如大金を手にした一男だが、3億円と共に親友が失踪してしまう。「お金と幸せの答え」を求めて、一男の冒険がはじまる。  #25 陰流苗木(芋洗河岸 1)  佐伯泰英 著 7時間18分 光文社 2024年(日本点字図書館 製作)  神田明神下の長屋に、妻子連れの侍が流れ着く。職業も金もない侍は、実は美濃から出てきた剣の達人だった。彼は長屋の隠された秘密に巻き込まれていく…。  #26 用心棒稼業(芋洗河岸 2)  佐伯泰英 著 6時間15分 光文社 2024年(日本点字図書館 製作)  江戸で正月を迎えた善次郎は、長屋の女性達のために行楽を工面するが、それが芝居小屋に関わる大捕物に発展していく…。シリーズ第2弾。  #27 未だ謎 (芋洗河岸 3)  佐伯泰英 著 7時間27分 光文社 2024年(日本点字図書館 製作)  神田明神では賽銭泥棒の捕縛に乗り出し、善次郎にその依頼が舞い込む。その思いがけない犯人とは。シリーズ完結編!  #28 急行霧島 〜それぞれの昭和  山本巧次 著 9時間11分 早川書房 2023年(小樽市点字図書館 製作)  鹿児島から東京へ多くの人と夢を運んだ急行霧島内で、故郷を離れる娘、伝説の車内スリ師、逃げ続ける傷害犯らの人生が交錯する。  #29 外科医、島へ (泣くな研修医 6)  中山祐次郎 著 7時間 幻冬舎 2024年(旭川点字図書館 製作)  離島の診療所に派遣され、自分の未熟さを思い知る外科医の隆治。さらに駐在所から、身元不明の死体の検死を依頼される…。シリーズ第6弾。  #30 財布は踊る  原田ひ香 著 8時間21分 新潮社 2022年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  専業主婦のみづほは、夢を実現するために生活費を切り詰め、毎月2万円を貯金していた。努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、夫に借金があることが発覚する…。  #31 三千円の使いかた  原田ひ香 著 9時間37分 中央公論新社 2023年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  御厨家の人々が直面する、将来への不安や人生のピンチ。前向きに乗り越えたいからこそ、1円単位で大事に考えたい…。「節約」家族ストーリー。  #32 世界をめぐるチキンスープ (神楽坂スパイス・ボックス 3)  長月天音 著 7時間5分 角川春樹事務所 2023年(小樽市点字図書館 製作)  身体だけでなく心の不調も整え、癒やしていくお店として、ファンを増やし続けている「スパイス・ボックス」。今回も、様々な不調を抱えたお客様がご来店する。シリーズ第3弾。  #33 月まで三キロ  伊与原 新 著 9時間13分 新潮社 2021年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  死に場所を探す男とタクシー運転手の、一夜のドラマを描く表題作をはじめ、折れそうな心に寄り添う、全6話を収録。  #34 つばき餡 (花暦居酒屋ぜんや[5])  坂井希久子 著 5時間20分 角川春樹事務所 2023年(小樽市点字図書館 製作)  熊吉と長吉の騒動も終わり、ぜんやは元の時間が戻りつつあった。だが、時は、刻々と進みゆく。お梅の縁談、熊吉の出世話、ぜんやに転がりこんできたお転婆姫―。シリーズ第5弾。  #35 深川の重蔵捕物控ゑ 2 縁の十手  西川 司 著 8時間43分 二見書房 2023年(小樽市点字図書館 製作)  長吉が、女房を捨て、幼馴染の女で商家の主の妾と一緒になるという。ところが、その主が殺されているのが見つかり、長吉が疑われる…。シリーズ第2弾。  #36 むすめの祝い膳 (煮売屋お雅味ばなし[2])  宮本紀子 著 6時間51分 文藝春秋 2023年(秋田県点字図書館 製作)  「旭屋」を営むお雅は、桃の節句に合うお菜を拵えることに。だが、雛祭りを喜べない娘がいることもわかり…。江戸の四季と人間模様を描いた時代小説。シリーズ第2弾。  #37 両手にトカレフ  ブレイディみかこ 著 6時間27分 ポプラ社 2022年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  重い現実を抱えた少女は、金子文子の自伝と出合う。現代イギリスに暮らす少女の日常と、大正の社会運動家・金子文子の少女時代を交互に描く。  #38 ハムネット  マギー・オファーレル 著 小竹由美子 訳 17時間35分 新潮社 2021年  シェイクスピアは、なぜ亡き息子の名を戯曲の題にしたのか? ペストの悲劇を乗り越えた夫婦愛を描いた歴史小説。 NHK厚生文化事業団委託図書(9タイトル)      #39 琥珀のひと (FMシアター)  新井まさみ 作 青葉市子 音楽  石橋蓮司、志田彩良、斉藤 暁 出演 52分 (NHK厚生文化事業団 製作)  日光・土呂部地区を舞台に、入会地に自生する「カエデの森」とともに生きる人々の生活と、戦中の宇都宮空襲や東日本大震災などをフィクションを交えて描く。  #40 銭形平次捕物控 (新日曜名作座)  野村胡堂 原作 古川壬生 脚色 池辺晋一郎 音楽  竹下景子、西田敏行 出演 3時間1分 (NHK厚生文化事業団 製作)  投げ銭の名人の岡っ引、平次が子分の八五郎と共に難事件を解決していく。「死相の女」など6編を収録。  #41 半七捕物帳 3 (新日曜名作座)  岡本綺堂 原作 古川壬生 脚色 池辺晋一郎 音楽  竹下景子、西田敏行 出演 3時間3分 (NHK厚生文化事業団 製作)  神田三河町に居を構える半七が江戸の難事件に立ち向かう。シリーズ第3弾。  #42 常識のない喫茶店 (青春アドベンチャー)  僕のマリ 原作 井出真理 脚色  朝倉あき、本田博太郎、中村映里子 出演 1時間16分 (NHK厚生文化事業団 製作)  「この店で必要なことは優しさと思いやり」店のマスターはそういった。前の職場で心を病み、退職した私もここでなら働くことができるのだろうか。この常識のない喫茶店でなら―。  #43 手を振る仕事 (青春アドベンチャー)  足立 聡 作 日高哲英 音楽  青木 柚、中田青渚、吉見一豊 出演 52分 (NHK厚生文化事業団 製作)  佐藤は、電車に手を振るという仕事をしている。自分が必要とされている人間なのか悩む佐藤は、夢のために上京して来た女の子と知り合い、励まされ変わっていく…。  #44 江戸の海 (ラジオ文芸館)  白石一郎 著 杉原 満 朗読 42分 (NHK厚生文化事業団 製作)  指物職人、無役の御家人、妾の女、釣り好きの三人が沖釣りで風に流されて木更津に漂着する。そこで初めて三人が釣りの動機、身の上話などを語り合うことになる…。  #45 光陰 (ラジオ文芸館)  田丸雅智 著 遠藤 亮 朗読 42分 (NHK厚生文化事業団 製作)  三兄弟は父から、因島の職人に「光陰」を作ってもらってきてほしいと依頼をうける。完成した3本の光陰をきっかけに家族関係に変化が訪れる。  #46 七分二十四秒めへ (ラジオ文芸館)  朝井リョウ 著 中野 淳 朗読 42分 (NHK厚生文化事業団 製作)  派遣社員の依里子は、もうすぐ雇用契約を切られる。退職日に、依里子は男性YouTuberグループの動画を見ながらラーメンを1人でかきこむ―。  #47 第58回NHK障害福祉賞入選作品集   3時間59分 (NHK厚生文化事業団 製作)  最優秀賞「生きる選択」他、入選作品を収録。 ---