点字図書館だより「あい」 No.156 2024年2月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ http://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●サピエ図書館停止期間の図書貸出について ●話題の本 ― 映画原作 ●話題の本 ― 追悼 伊集院静 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.206 2023年12月・2024年1月  ○【点字図書】 12タイトル  ○【デイジー図書】 33タイトル -------------------------------------------------- ●サピエ図書館停止期間の図書貸出について  サピエ図書館はシステム更新のため、3月4日(月)から3月27日(水)午前10時までの間、サービスが停止します。停止期間中、当館へのリクエスト等は通常通り受け付けますが、図書の貸し出し等に遅れが生じることがあります。また、他館の図書は貸し出しできない場合があります。ご迷惑をお掛けしますが、どうぞご理解願います。 ●話題の本 ― 映画原作  「身代わり忠臣蔵」 土橋章宏 著    江戸城松の廊下で、浅野内匠頭に斬りつけられた吉良上野介。額と背中を斬られただけで一命を取り留めたはずだった。しかし…。替え玉人生の極楽と地獄を描いた異聞忠臣蔵。  「夜明けのすべて」 瀬尾まいこ 著    PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、パニック障害で生きがいも気力も失っている山添に当たってしまう。だが、おせっかい者同士のふたりは…。生きるのが少し楽になる、心に優しい物語。  「風よあらしよ」 村山由佳 著  明治・大正を駆け抜けた、婦人解放運動家で作家の伊藤野枝。彼女の短くも熱情に溢れた28年間の鮮烈な生涯を描いた評伝小説。吉川英治文学賞受賞。  「変な家」 雨穴 著  謎の空間、二重の扉、窓のない子供部屋、この家、何かがおかしい―。知人が購入を検討している都内の中古一軒家には「謎の空間」が存在していた。不可解な間取りの真相とは…。不動産ミステリー。 ●話題の本 ― 追悼 伊集院静  「乳房」  妻と病室の窓から眺めた満月、行方不明の弟を探しに漕ぎ出た海で見た無数のくらげ、高校生に成長した娘と再会して観た学生野球…。せつなく心に残る光景と時間を描く短編集。吉川英治文学新人賞受賞作。  「受け月」  鉄拳制裁も辞さない老監督は、引退試合を終えた日の明け方、糸のようなその月に向かって両手を合わせていた―。表題作を始め、誰にも訪れる切ない瞬間によぎる思いを描く短編集。直木賞受賞作。  「海峡」  少年にとって、父は聳える山のような存在だった。母は豊かな海であった。瀬戸内の小さな港町で過した著者のなつかしい少年時代を描いた自伝的長編小説。「春雷」、「岬へ」と続く三部作の第一部。  「機関車先生」  戦争の傷跡の残る昭和30年代、瀬戸内の小さな島の小学校に、北海道から代用教員がやってきた。口がきけない「機関車先生」。青年教師と島の人々との暖かな絆を描く。柴田錬三郎賞受賞作。 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ  次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2024年4月末までとなります。 【貸し出し】  「東京都食品ロス削減推進計画」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「障害者差別解消に関する相談事例集」 東京都福祉局 点字版、テープ版、デイジー版  「ふれあい らしんばん 第94号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日への声 Vol.94」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2023年12月・2024年1月号」 国立民族学博物館 デイジー版 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.206 2023年12月・2024年1月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 12タイトル                                           医学(1タイトル)  #1 腎機能がよくなる方法を1冊にまとめてみた  岡本 卓 著 2冊 マキノ出版 2023年  慢性腎臓病について解説。腎不全や透析(とうせき)を遠ざけるために、日常生活で気をつけることや効果的な改善方法も紹介する。 歴史(3タイトル)  #2 東京青山霊園物語 〜「維新の元勲」から「女工哀史」まで人と時代が紡ぐ三十組の物語  立元幸治 著 5冊 明石書店 2015年  大久保利通と西郷いとなど、青山霊園に眠る故人から二人一組を取り上げ、両者の生涯をたどり交差させることで時代と世相を鮮やかに甦らせる探訪エッセイ。  #3 酔いどれクライマー 永田東一郎物語 〜80年代ある東大生の輝き  藤原章生 著 5冊 山と溪谷社 2023年  優れた登山家は、なぜ実社会で「遭難」したのか―。圧倒的な存在感を放ちながら、破天荒に生きた憎めない男の痛快な人物伝。  #4 ドクちゃんは父になった 〜ベトちゃんドクちゃん分離手術を支えた人たち  野島和男 編著 3冊 高文研 2014年  結合双生児として生まれたドク。分離手術に成功した彼は結婚し双子の父親となった―。彼を支えた医師団や看護師たちの秘話、手術の様子、ベトナムの国事情などを紹介する。 自然科学(1タイトル) #5 一生頭がよくなり続けるすごい脳の使い方 〜え? いつまで学生時代と同じ勉強法やってんの? 脳の仕組み変わったんですけど  加藤俊徳 著 2冊 サンマーク出版 2022年  大人になってから勉強をスタートする人たちが短い時間でどうやったら新しい知識を脳に定着させることができるのか、その方法を脳科学に沿って紹介する。 スポーツ・諸芸(2タイトル)  #6 Thinking Baseball 〜慶應義塾高校が目指す“野球を通じて引き出す価値”  森林貴彦 著 3冊 東洋館出版社 2020年  春夏連続で甲子園に出場した慶應義塾高校の野球部監督が、現在の高校野球におけるさまざまな課題を挙げながら、その解決策を語る。  #7 藤井聡太のいる時代  朝日新聞将棋取材班 著 3冊 朝日新聞出版 2023年  将棋界の歴史を動かした藤井聡太。本人、家族、対戦相手の取材で、ニューヒーローの素顔と、強さの本質に迫る。 文学(5タイトル) #8 平安ガールフレンズ  酒井順子 著 3冊 KADOKAWA 2021年  清少納言、紫式部など、今から1000年以上前に生きた女性たちは、一体どんな悩みを抱え、どのような恋愛をし、いかなる人生を送ったのだろう? 千年前と今をつなぐ古典エッセイ。 #9 月曜日の抹茶カフェ  青山美智子 著 2冊 宝島社 2023年  喫茶店「マーブル・カフェ」が、定休日の月曜日に、「抹茶カフェ」を開くことになり…。一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ心癒やされる物語。  #10 はたらく魔王さまのメシ!  和ケ原聡司 著 3冊 KADOKAWA 2019年  すっかり日本の食文化にも慣れた魔王達も、エンテ・イスラからやって来たばかりの頃は苦労も多く…。魔王と勇者を取り巻く者達の「メシ」に注目するグルメ編。  #11 バニラなバカンス  賀十つばさ 著 3冊 幻冬舎 2023年  お菓子教室を始めた洋菓子店の白井とマダム佐渡谷。ところが、マダムが恋人と別れて意気消沈。彼女を励ますために、白井はあるケーキを作る…。心も体も癒されるスイーツ小説。  #12 やってられない月曜日 〜ワーキングガール・ウォーズ  柴田よしき 著 4冊 徳間書店 2023年  高遠寧々、二十八歳、出版社経理部勤務。伝票の山に経費のごまかし、社内不倫にパワハラ…日々問題は山積みだけど、見て見ぬふりなんてしたくない。働く女性の日常と本音を描くお仕事小説。 ---  ○【デイジー図書】 33タイトル 医学(3タイトル)  #13 がん患者の品格 〜がんを宣告されたら、最初に読む本 がんを攻撃してはいけない!  谷口友孝 著 6時間38分 内外出版社 2021年 (宮城県視覚障害者情報センター 製作)  血液のがんを宣告された研究者である著者が「がんとの付き合い方」を語る。  #14 専門医が教える最強のがん克服大全 〜エビデンスに基づく新しい対処法64  佐藤典宏 著 9時間 KADOKAWA 2023年 (日本点字図書館 製作)  外科医が、がん治療の最前線、食事・セルフケアなど、「がん」について科学的根拠に基づいた情報を紹介する。  #15 薬膳・漢方の毒出し食材大全 〜いつもの身近な食材184種  薬日本堂 監修 7時間26分 河出書房新社 2021年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  気になる体質や不調の改善を助けてくれる「毒出し食材」を、漢方の考え方で選んで解説。 哲学(3タイトル)  #16 人生を言いなりで生きるな  永松茂久 著 4時間3分 きずな出版 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  相手に合わせる「いい人」はもうやめよう。他人の言いなりから抜け出す生き方を伝える。  #17 大安心 〜心配するな、何とかなる  尾関宗園 著 7時間30分 PHP研究所 1981年 (厚労省委託:日本ライトハウス 製作)  不安の時代をしたたかに、堂々と生き抜く極意。それは禅の「安心立命」にある。あなたの心を解き放ち、はつらつとした気力を甦らせる!  #18 日蓮大聖人略伝 〜宗祖日蓮大聖人御聖誕八百年記念  早瀬日如 監修 八木日照 編纂 2時間22分 大日蓮出版 2021年  今から8000年前の貞応元年に、現在の千葉県に生まれた日蓮大聖人。誕生から入滅まで、法難の連続であったその一生をまとめる。 歴史(1タイトル)  #19 古代中国の日常生活 〜24の仕事と生活でたどる1日  荘 奕傑 著 小林朋則 訳 10時間5分 原書房 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  研究成果を元に、古代中国・漢の人々の暮らしを描く。 社会科学(4タイトル)  #20 東京消防庁からのお知らせ 令和5年度版  東京消防庁防災部防災安全課 編 1時間24分  (東京消防庁 製作)  安心で安全な暮らしを送れるよう、防火防災に関する様々な情報を音声で収録。  #21 アサーティブ・コミュニケーション  戸田久実 著 5時間10分 日経BP日本経済新聞出版 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  互いの立場や主張を大切にした自己主張・表現である「アサーティブ・コミュニケーション」。その考え方や実践法を解説する。  #22 つながるための言葉 〜「伝わらない」は当たり前  勝浦雅彦 著 6時間42分 光文社 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  人と「つながるための言葉」を「ひとことで言い表す」方法を具体的に解説する。  #23 終活! 〜送る人送られる人もホッと満足できる本  後閑愛実 著 5時間14分 まこといちオフィス 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  幸せな最期を迎えるために本人と家族がすべきこと、「最高の終活」をするための方法を解説。 自然科学(2タイトル)  #24 未来の科学者たちへ  大隅良典、 永田和宏 著 7時間49分 KADOKAWA 2021年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  役に立つ成果や効率性が求められる昨今、基礎科学は苦境に立たされている。第一線を走ってきた研究者が、疑問を持ち、考え、失敗から再び歩み出す、基礎研究の魅力を語る。  #25 寝ても覚めてもアザラシ救助隊  岡崎雅子 著 6時間53分 実業之日本社 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  アザラシの保護施設で働く著者が、保護活動や、アザラシが抱える問題などを綴るエッセイ。 産業(1タイトル)  #26 世界ではじめて人と話した犬ステラ  クリスティーナ・ハンガー 著 岩崎晋也 訳 10時間  早川書房 2022年(厚労省委託:日本点字図書館 製作)  自閉症児とコミュニケーションデバイスで会話してきた言語聴覚士は、子犬にそれが応用できないかと考える…。世界で初めて人間と話した犬との日々を綴る。 芸術(2タイトル)  #27 シャンソンと日本人  生明俊雄 著 7時間46分 集英社 2023年  シャンソンはいかに日本のポピュラー音楽の礎となり、日本人の音楽観に影響を与えてきたか。歴史と変遷、そこに躍動するアーティストたちのヒューマンドラマにスポットを当てる。  #28 語り芸パースペクティブ 〜かたる、はなす、よむ、うなる  玉川奈々福 編著 22時間15分 晶文社 2021年 (厚労省委託:日本ライトハウス 製作)  視覚優位の現代で「語り芸」が受け継がれ、生き残っているのはなぜか。「語り」が担ってきたものに迫る。 言語(1タイトル)  #29 ことばと算数 〜その間違いにはワケがある  広瀬友紀 著 4時間12分 岩波書店 2022年 (厚労省委託:日本点字図書館 製作)  言語学者が、小学生の算数の宿題やテストの間違いから、ことばと算数の関係にせまる。 文学(11タイトル)  #30 江戸の探偵  鈴木英治 著 8時間18分 KADOKAWA 2023年 (小樽市点字図書館 製作)  切腹したという叔父には、殺害された痕跡が。犯人を見抜いた功兵衛は、小姓に登用される。前途が開かれた矢先、藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまう…。  #31 京都上七軒あやかしシェアハウス  烏丸紫明 著 5時間55分 マイナビ出版 2019年  突然「人ではないもの」が見えるようになった琴子。ある日、あやかしと人間の共存を支援するシェアハウスで働くことになり…。  #32 最後の光(警視庁総合支援課 2)  堂場瞬一 著 12時間27分 講談社 2023年 (小樽市点字図書館 製作)  家庭内で、幼い命が奪われた。逮捕されたのは、母親の交際相手。母子は日常的に暴力を受けていたという。答えなき仕事に奔走する、女性警察官を描くシリーズ第2弾。  #33 八月の御所グラウンド  万城目 学 著 5時間19分 文藝春秋 2023年 (小樽市点字図書館 製作)  高校駅伝にピンチランナーとして挑む、方向音痴な女子高校生。借金のカタに、謎の草野球大会に参加する羽目になった大学生。2つの出会いが生んだドラマとは―。第170回直木賞受賞。  #34 パラ・スター Side宝良(たから)  阿部暁子 著 9時間57分 集英社 2020年 (小樽市点字図書館 製作)  事故で車いす生活を送る宝良(たから)。車いすテニスと出会い、パラリンピック出場を目標に掲げる。夢は叶うのか?  #35 パラ・スター Side百花(ももか)  阿部暁子 著 8時間36分 集英社 2020年 (小樽市点字図書館 製作)  親友で車いすテニス選手の宝良のために、最高の競技用車いすを作りたい! その熱意とは裏腹に、焦りばかりが募る新米エンジニアの百花(ももか)だが、はじめて顧客との面談を担当することになる…。  #36 番所医はちきん先生休診録 5 悪い奴ら  井川香四郎 著 8時間14分 幻冬舎 2023年 (宮城県視覚障害者情報センター 製作)  句会で浪人が、3人を惨殺し9人に怪我を負わせる事件が発生。被害者に岡っ引きがいたことから事態は緊迫。番所医の八田錦は、被害者に関する重大な事実に気づく…。シリーズ第5弾。  #37 本所おけら長屋 外伝  畠山健二 著 5時間11分 PHP研究所 2023年 (小樽市点字図書館 製作)  初めて万造と松吉が出会った日、鉄斎が江戸へと向かう道中など、「本所おけら長屋」シリーズの登場人物たちの若き日を描いた全4編を収録。  #38 わたしに会いたい  西 加奈子 著 5時間29分 集英社 2023年 (日本点字図書館 製作)  「わたし」の体と生きづらさを見つめる、全8編の短編集。  #39 二周目の恋  一穂ミチ、窪 美澄、桜木紫乃、島本理生、遠田潤子、波木 銅、綿矢りさ 著  10時間12分 文藝春秋 2023年(日本点字図書館 製作)  7人の作家たちが綴る恋愛小説アンソロジー。  #40 慈悲深い死  ローレンス・ブロック 著 田口俊樹 訳  10時間11分 二見書房 1990年  探偵のスカダーは、女優を志してニューヨークにやってきた娘の行方を探すように依頼される。彼が暴いた真相とは? 厚労省委託図書「人と思想」(5タイトル)  #41 セネカ  角田幸彦 著 13時間25分 清水書院 2014年 (日本点字図書館 製作)  ローマ帝政の暴虐と化した時代を生きた、哲学者・悲劇作家・宮廷政治家のセネカ。彼の人間性に迫る。  #42 ビスマルク  加納邦光 著 9時間46分 清水書院 2015年 (日本点字図書館 製作)  「鉄血宰相」と呼ばれた政治家ビスマルク。彼の政治と成し遂げたドイツ統一の意味を検証する。  #43 ハンナ=アーレント  太田哲男 著 9時間48分 清水書院 2016年 (日本点字図書館 製作)  ドイツ出身の政治哲学者ハンナ=アーレント。アメリカ合州国市民権の獲得までの経歴を紹介する。  #44 谷崎潤一郎   板東洋介 著 10時間52分 清水書院 2020年 (日本点字図書館 製作)  谷崎潤一郎が持っていた「思想」や「哲学」の内実を、日本思想史の流れの中から捉える。  #45 スタール夫人  佐藤夏生 著 7時間27分 清水書院 2015年 (日本点字図書館 製作)  フランス革命時にロマン主義理論を確立した文学者スタール夫人の生涯と思想を描き出す。 ---