点字図書館だより「あい」 No.152 2023年6月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ http://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●話題の本 ― 2023年本屋大賞 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.202 2023年4月・5月  ○【点字図書】 9タイトル  ○【デイジー図書】 32タイトル -------------------------------------------------- ●話題の本 ― 2023年本屋大賞  「汝、星のごとく」 凪良ゆう 著  風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。「本屋大賞」大賞。  「ラブカは静かに弓を持つ」 安壇美緒 著    少年時代のある事件から心を閉ざしてきた橘。ある日、上司から呼び出され音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠を掴むこと。潜入調査員の孤独な闘いが始まる。本屋大賞2位。  「光のとこにいてね」 一穂ミチ 著  古びた団地の片隅で出会った結珠と果遠。ふたりは何もかもが違った。着るものも食べる物も住む世界も―。ひとつの愛に惑うふたりの四半世紀の物語。本屋大賞3位。  「爆弾」 呉 勝浩 著  都民1400万人を人質にとる無差別爆破テロ。爆弾の在り処の手がかりは、容疑者と思しき中年男が出すクイズのみ。狭小な取調室の中で、正体不明の容疑者と警察の戦いが始まる。本屋大賞4位。  「おちくぼ姫」 田辺聖子 著  貴族のお姫様ではあっても、意地悪い継母に育てられ、召使い同然、粗末な身なりで一日中縫い物をさせられ、床が一段低く落ち窪んだ部屋に暮らしている姫君…。王朝版「シンデレラ物語」。本屋大賞発掘部門「超発掘本!」。 ●ポシェット  ○寄贈資料についてのお知らせ  次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2023年8月末までとなります。 【貸し出し】  「自動運転社会を見据えた都市づくりの在り方」 東京都福祉保健局 点字版、テープ版、デイジー版  「商店街デジタル化モデル事業取組事例集」 東京都福祉保健局 点字版、テープ版、デイジー版  「2023 東京の福祉保健」 東京都福祉保健局 一般CD版、デイジー版  「ふれあい らしんばん 第90号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日への声 Vol.90」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2023年4月・5月号」 国立民族学博物館 デイジー版 【さしあげます】  「ニッポン放送番組表 前期版」 点字・拡大文字版 1部  「TBSラジオ番組表 春・夏号」 点字・拡大文字・音声コード版 4部  「ラジオ日本(にっぽん)点字番組表」 点字・拡大文字版 5部 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.202 2023年4月・5月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 9タイトル 医学(2タイトル)  #1 体の不調は「腸もれ」が原因  藤田長久 著 2冊 幻冬舎メディアコンサルティング 2021年  アレルギー、うつ病など不調のもとは、腸の「穴」にあった。医師が、腸もれを改善する食養生と生活術を伝授する。  #2 「毎日疲れない」にいいこと超大全 〜しつこい疲れがスーッと消える&疲れにくい体を作る健康習慣  工藤孝文 監修 4冊 宝島社 2022年  “寝だめ”よりも決まった時間に起きる、ストレスの原因になる“我慢”をやめる…。疲れにくい体をつくる健康習慣を紹介する。 社会科学(1タイトル)    #3 老いを嘆いちゃもったいない! 〜転んでもタダでは起きぬ25の福訓  岡田信子 著 2冊 青春出版社 2012年  終活を着々と進めてきた著者が、80歳でまさかの大転倒!突然降りかかってきた数々の災難と、災い転じて福となす人生の「福訓」をつづる。 文学(6タイトル)    #4 サッカーデイズ  はらだみずき 著 4冊 幻冬舎 2022年  小3の息子の夢はプロのサッカー選手。ただ、本人は自分のレベルがよくわかっていない様子。そんな息子に歯がゆさを覚えた父は、ある行動を起こす。共に悩みながら歩んでいく、親と子の成長物語。  #5 はたらく魔王さま!ハイスクールN!  和ケ原聡司 著 4冊 KADOKAWA 2017年  笹塚に逃げ延び高校生活を満喫していた魔王。だがある日、元勇者の恵美に正体がバレてしまう。恵美は女子高生の制服で学園へ潜入し…。「はたらく魔王さま!」スピンオフ。  #6 晴れ、時々くらげを呼ぶ  鯨井あめ 著 4冊 講談社 2022年  父を亡くしたあと、他者と関わりを持たず、毎日をこなすように生きてきた僕。ある日僕は、屋上で「くらげ乞い」をする奇妙な後輩と出会い…。世界をちょっとだけ変えたかった、「僕」と「彼女」と「僕たち」の物語。  #7 みつばの郵便屋さん [6] 階下の君は  小野寺史宜 著 4冊 ポプラ社 2020年(長崎県視覚障害者情報センター 製作)  みつば郵便局勤続7年目となった秋宏。町の人たちから頼られる存在になっていたが、配達先でのアクシデントはいまだに驚くことばかりで…。シリーズ第6弾。  #8 みつばの郵便屋さん [7] あなたを祝う人  小野寺史宜 著 3冊 ポプラ社 2022年(長崎県視覚障害者情報センター 製作)  みつば郵便局の配達員・秋宏は、市役所通り沿いに新しいお店ができていることに気づく。それは、この町にできるはじめてのカフェだった…。シリーズ第7弾。  #9 みつばの郵便屋さん [8] そして明日も地球はまわる  小野寺史宜 著 4冊 ポプラ社 2022年(長崎県視覚障害者情報センター 製作)  郵便配達員・秋宏は今日もみつばの町で小さな物語を拾いあげる。季節を駆けぬける郵便屋さんがはこぶ、小さな奇蹟の物語。シリーズ、完結。 ---  ○【デイジー図書】 32タイトル 医学(1タイトル)  #10 ゆるませ養生 〜“何だかしんどい”を楽にする「自分を大事にする作法」  すきさん 著 3時間43分 大和書房 2021年(小樽市点字図書館 製作)  「頑張り方」は知っているけど、「休み方」は知らないひとに向けて、体のゆるめ方など「養生」の新常識を伝える。 歴史(2タイトル)    #11 逆説の日本史 22 明治維新編 〜西南戦争と大久保暗殺の謎  井沢元彦 著  21時間17分 小学館 2016年(新潟県視覚障害者情報センター 製作)  明治六年の政変から西南戦争、そして大久保暗殺まで。明治国家成立の光と影に迫る!  #12 逆説の日本史 23 明治揺籃編 〜琉球処分と廃仏毀釈の謎  井沢元彦 著 17時間2分 小学館 2017年(新潟県視覚障害者情報センター 製作)  「国教」とすべきは神道vs仏教、どちらか? 琉球処分から黒党根絶まで20余年を要したのはなぜか? 琉球処分と廃仏毀釈の謎に迫る。 社会科学(1タイトル)    #13 住友銀行秘史  国重惇史 著 13時間43分 講談社 2016年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  戦後最大の経済事件「イトマン事件」の内部告発を行った元住友銀行取締役が、すべてを綴った手記を公開する。 芸術(1タイトル)    #14 ものがたり西洋音楽史  近藤 譲 著  11時間43分 岩波書店 2019年  中世から19世紀までの、時代を代表する作曲家や作品などをたどり、それぞれの時代の音楽様式の特徴と特質を描きだす。クラシック音楽の歴史がわかる一冊。 文学(18タイトル)    #15 うたかたの国 〜日本は歌でできている  松岡正剛 著 16時間53分 工作舎 2021年  物語も、日記も、国学も、日本はいつも歌とともにあった。記紀万葉からJ-POPまで、松岡日本歌謡論をリミックス。日本の文化を歌で辿る。  #16 小説8050  林 真理子 著 10時間18分 新潮社 2021年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  完璧な人生を送っているように見える大澤には秘密がある。彼の長男は7年間も自宅に引きこもっていた。娘が相手家族に結婚を反対されたことから息子と向き合う決意をするが…。  #17 らんたん  柚木麻子 著  19時間47分 小学館 2021年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  大正最後の年。一色乕児は、渡辺ゆりにプロポーズした。彼女からの受諾の条件は、シスターフッドの契りを結ぶ女性と3人で暮らす、という前代未聞のものだった。  #18 アマテラスの暗号  伊勢谷 武 著 19時間49分 廣済堂出版 2020年  賢司は、神社の宮司である父との四十数年ぶりの再会の日、父が殺害されたとの連絡を受ける。父の死の謎を探るため、アメリカに住む賢司は友人たちと日本へ乗り込むが…。  #19 銀座「四宝堂」文房具店  上田健次 著  7時間33分 小学館 2022年(小樽市点字図書館 製作)  銀座の路地に佇む文房具店「四宝堂」には、様々な悩みを抱えたお客が訪れる。困りごとを抱えた人々の心が、思い出の文房具と店主の言葉で解きほぐされていく…。  #20 商人殺し 〜はぐれ武士・松永九郎兵衛  小杉健治 著 6時間13分 幻冬舎 2022年(香川県視覚障害者福祉センター 製作)  浪人の九郎兵衛は商人を殺した疑いで捕まるも、身に覚えがない。否定し続けてふた月、真の下手人が見つかり、九郎兵衛は自由の身になるが…。  #21 署長シンドローム  今野 敏 著 8時間44分 講談社 2023年(滋賀県立視覚障害者センター 製作)  竜崎が大森署を去り、新署長として藍本がやってきた。ある日大森署に、羽田沖で武器と麻薬の密輸取引が行われるとの情報が!国際的な難事件に、警視庁や厚労省なども乗り出し…。  #22 不可能な過去 (警視庁追跡捜査係[11])  堂場瞬一 著 11時間2分 角川春樹事務所 2023年(群馬県立点字図書館 製作)  判決確定から10年後に無罪を勝ち得た被告から、「犯人は私でした」と手紙が届き、沖田は、被告の足跡を辿り始める。一方、西川は、ある未解決事件が気になっていた。シリーズ第11弾。  #23 黒石 (新宿鮫 12)  大沢在昌 著 15時間7分 光文社 2022年(日本点字図書館 製作)  地下組織の幹部が警視庁に保護を求めた。正体不明の幹部が殺人者を使って組織の支配を進めているという。新宿署の刑事・鮫島が不気味な殺人者に挑む。シリーズ第12弾。  #24 本所おけら長屋 19  畠山健二 著 5時間14分 PHP研究所 2022年(小樽市点字図書館 製作)  お栄は、長屋に住む松吉と所帯を持つことになるが、お栄には仲違いして家を飛び出したきり会わずにいる母親がおり…。シリーズ第19弾。  #25 向島・箱屋の新吉  小杉健治 著 5時間36分 KADOKAWA 2020年(我孫子市民図書館 製作)  箱屋の新吉は、芸者の身の回りの世話をして生活を送っていた。ある日、料理屋の旦那が首を吊り、現場に手拭いが落ちていたことから、新吉は他殺として調べ始めるが…。  #26 向島・箱屋の新吉 [2] 謎の客  小杉健治 著 6時間29分 KADOKAWA 2020年(小樽市点字図書館 製作)  箱屋の新吉は、神社で薪炭問屋を営む男に声をかけられる。金回りはいいようで、男は芸者のお葉を座敷に呼ぶが、何か裏がありそうで…。シリーズ第2弾。  #27 向島・箱屋の新吉 [3] 梅若の涙雨  小杉健治 著  5時間59分 KADOKAWA 2021年(香川県視覚障害者福祉センター 製作)  箱屋の新吉は茶店の脇から、甘酒を売る芸者のお葉を見守っていた。そこへ元同僚が現れ、藩に帰参しないかと誘われる。元の名を捨てた新吉の思いとは。シリーズ第3弾。  #28 向島・箱屋の新吉 新章1 箱屋の使命  小杉健治 著 5時間55分 KADOKAWA 2021年(旭川点字図書館 製作)  芸者のお葉に付き添う新吉は、勘定奉行の男をもてなすため「生駒屋」の座敷へやってきた。だが、その宴席で、新吉は不審な男を見付けてしまう。新章第一部。  #29 向島・箱屋の新吉 新章2 忍び寄る危機  小杉健治 著 5時間43分 KADOKAWA 2021年(旭川点字図書館 製作)  芸者のお葉の客となった骨董商の主人の護衛を頼まれた新吉は、彼を狙う刺客と対峙した。新吉は追い返したものの、骨董商の主人にはある秘密があり…。新章第二部。  #30 向島・箱屋の新吉 新章3 決断の刻  小杉健治 著 5時間49分 KADOKAWA 2022年(旭川点字図書館 製作)  町奉行の退任が決まった同心の梶井。後任候補には不正の疑いがある男が浮上。残虐な押込みや強盗の黒幕に、その男がいると睨む梶井は、新吉に協力を求める。新章三部作、完結。  #31 月夜の森の梟  小池真理子 著 3時間36分 朝日新聞出版 2021年(点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  作家夫婦は病と死に向きあい、どのように過ごしたのか。残された著者は、過去の記憶の不意うちに苦しみ、その後を生き抜く。心の底から生きることを励ます喪失エッセイ。  #32 センス・オブ・何だあ? 〜感じて育つ  三宮麻由子 著  1時間40分 福音館書店 2022年(日本点字図書館 製作)  感じて知ることで、豊かな世界が広がる。3歳で光を失った著者が、全身の感覚を使い、あらゆる情報を「感じて育つ」ことの大切さを伝えるエッセイ集。 NHK厚生文化事業団委託図書(9タイトル)    #33 生きる私たちのためのスープ(ラジオ文芸館)  寺地はるな 著 岩槻里子 朗読  42分  (NHK厚生文化事業団 製作)  出向となった夫を慮りながら、ジューススタンドに出勤する女性。同僚や客など、さまざまな葛藤を抱えながら今日も頑張る人々との会話で、スープのようにじんわりと心が温められていく。  #34 芋粥(ラジオ文芸館)  嵐山光三郎 著 秋鹿真人 朗読  42分  (NHK厚生文化事業団 製作)  食品会社に勤める菊池は、絶品と評判の芋粥を小料理屋から盗み出す密命を帯び潜入するが、しびれるような味にこうこつとなり、気を失う。目覚めると、知らない部屋に軟禁されていた。  #35 埋め合わせ(ラジオ文芸館)  森 浩美 著 昼間敬仁 朗読  42分  (NHK厚生文化事業団 製作)  親の敷いたレールに乗って医師になった男は、病院で不思議な老人と出会う。その老人とことばを交わすうちに、医師という仕事と自分の人生について考えさせられていく。  #36 ウブヒメ (青春アドベンチャー)  今城文恵 原作・脚本 関向弥生 音楽 田村芽実、成河 ほか出演 2時間31分  (NHK厚生文化事業団 製作)  時は元禄。念じれば手から火を放つことができる“産火”の力をもつ少女が、理不尽なことに溢れた世の中で、何を信じ何を守るべきか葛藤しながら歩む数奇な運命を描く。  #37 四捨五入殺人事件 (青春アドベンチャー)  井上ひさし 原作 井出真理 脚色 和田貴史 音楽 加藤諒、陰山泰 ほか出演 1時間16分  (NHK厚生文化事業団 製作)  山深い温泉町の講演会に招かれた作家2人は、橋が大雨で流され、町に閉じ込められてしまう。そこで、不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく。  #38 家族じまい (新日曜名作座)  桜木紫乃 原作 東 多江子 脚色 村井秀清 音楽 竹下景子、西田敏行 出演 3時間2分  (NHK厚生文化事業団 製作)  認知症の母と、横暴な父。両親の老いに姉妹は戸惑い、それぞれ夫との仲も揺れて…。北海道を舞台に、4人の主人公が家族と向き合い、家族とは一体何だろうかを問う連作物語。  #39 山本周五郎・戦国短編集 (新日曜名作座)  岡本綺堂 原作 古川壬生 脚色 池辺晋一郎 音楽 竹下景子、西田敏行 出演 3時間2分  (NHK厚生文化事業団 製作)  昭和16年に山本周五郎により執筆され、戦後の混乱期の中、未発表のまま保管されていた、短編小説「死處」。2017年に発見されたこの作品を含む6篇をオーディオドラマ化。  #40 はるかぜ、氷をとく (FMシアター)  渡辺あや 作 岩崎太整 音楽 酒井若菜、新山千春 ほか出演 52分  (NHK厚生文化事業団 製作)  原発事故のあと、息子と福島から避難をした姉。一方、娘と福島に残った、妹。ある日、1本の電話がきっかけとなり、姉妹の胸の奥で冷えて固まっていた複雑な思いがあふれ出す。  #41 第57回NHK障害福祉賞入選作品集   3時間33分  (NHK厚生文化事業団 製作)  最優秀賞「ようこそ!私の世界へ」ほか、入選作品を収録。 ---