点字図書館だより「あい」 No.132 2020年2月 社会福祉法人東京ヘレン・ケラー協会点字図書館 〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-20 TEL 050-3540-8281 FAX 03-3200-0982 E-mail toshokan@thka.jp ホームページ http://www.thka.jp/ 開館時間 9:00〜17:00/休館日 土日祝日 -------------------------------------------------- 目次 ●話題の本 ― 映画化作品 ●ポシェット  ○川島昭恵語りCD第2弾発売  ○寄贈資料についてのお知らせ ●点字・録音図書追加目録 No.182 2019年12月・2020年1月  ○【点字図書】 16タイトル  ○【デイジー図書】 11タイトル -------------------------------------------------- ●話題の本 ― 映画化作品  「記憶屋」 織守きょうや 著  忘れたい記憶を消してくれる都市伝説の怪人、記憶屋。大学生の遼一は単なる噂だと思っていたが、ある日突然大切な人の記憶が消えてしまい、記憶屋の正体を探り始める…。切ない青春ノスタルジックホラー。  「静かな雨」 宮下奈都 著  忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない―。短期間しか新しい記憶を留めておけなくなってしまったこよみと、大学の研究室で働く行助(ゆきすけ)。ふたりの恋を瑞々しい筆致で紡ぐ。  「影裏(えいり)」 沼田真佑 著  会社の出向で移り住んだ岩手で、ただひとり心を許した同僚の日浅。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、3.11以後、触れることになるのだが…。崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描く。  「仮面病棟」 知念実希人 著  療養型病院に強盗犯が篭城し、自らが撃った女の治療を要求した。事件に巻き込まれた外科医は女を治療し、脱出を試みるうち、病院に隠された秘密を知る―。閉ざされた病院でくり広げられる究極の心理戦。  「死の淵を見た男 〜吉田昌郎と福島第一原発」 門田隆将 著  福島第一原発事故の、考えられうる最悪の事態の中で、現場はどう動き、どう闘ったのか。福島第一原発所長として最前線で指揮を執った吉田昌郎のもと、使命感と郷土愛に貫かれて壮絶に闘った人々の物語。映画「Fukushima 50」原作。 ●ポシェット  ○川島昭恵語りCD第2弾発売  当協会点字出版所では、全盲の語り部 川島昭恵さんのCD『川島昭恵語りCD2 有島武郎 新美南吉 芥川龍之介』(オーディオCD 64分20秒 モノラル)を12月にリリースしました。定価2,805円(税込、送料別)。収録内容は、有島武郎「一房の葡萄」、新美南吉「デンデンムシ」「デンデンムシノカナシミ」、芥川龍之介「仙人」「蜘蛛の糸」の5作品です。前作の『川島昭恵語りCD 新美南吉&宮澤賢治』も定価2,805円(税込、送料別)に値下げしました。ご注文・お問い合わせは東京ヘレン・ケラー協会点字出版所(電話03-3200-1310)までどうぞ。  ○寄贈資料についてのお知らせ  次のような資料が届いています。ご希望の方は、当館へお申し込みください。ただし、保管期間は2020年4月末までとなります。 【貸し出し】  「東京のあゆみ」 東京都福祉保健局 点字版、テープ版、デイジー版  「パラリンピック情報」 東京都福祉保健局 点字版、テープ版、デイジー版  「みんなで観に行こう! 東京2020パラリンピック」 東京都オリンピック・パラリンピック準備局 点字版  「東京2020パラリンピックハンドブック」 東京都オリンピック・パラリンピック準備局 点字版  「ふれあい らしんばん 第70号」 内閣府政府広報室 点字版  「明日への声 Vol.70」 内閣府政府広報室 一般CD版  「月刊みんぱく 2019年12月・2020年1月号」 国立民族学博物館 デイジー版 【さしあげます】  「みんなでミートクッキング 4」 すこやか食生活協会 点字・拡大文字・音声コード版 1部 ------------------- ●点字・録音図書追加目録 No.182 2019年12月・2020年1月  ※書名のまえの数字は、この目録での図書ナンバーです。貸し出しのお申し込みの際に、目録の号数とあわせてご利用ください。  ※図書ナンバーの先頭には、#を付けています。  ※タイトルごとに、書名、副書名、シリーズ名、著者名、巻数(収録時間)、原本発行者、原本発行年、製作者名、内容紹介の順に記載しています。自館製作図書は、製作者名を省略しています。  ○【点字図書】 16タイトル 医学(4タイトル)    #1 高齢者のための医学豆知識 〜「もうひと花」咲かせるヒケツを医師が伝授!  田中 一 著 2冊 幻冬舎メディアコンサルティング 2019年  健康寿命を延ばし、高齢期を快適に過ごすために役立つ情報を紹介する。  #2 そうだ!相談に行こう!! 〜産業カウンセリングケーススタディ2013  日本産業カウンセラー協会 編 3冊 日本産業カウンセラー協会 2013年  職場の人間関係、メンタルヘルス、キャリア開発―産業カウンセラーの活動領域を網羅した14事例と5名の先生によるコメント。  #3 医者が教える「ヤブ医者」の見分け方 〜病院選びに失敗しない16の法則・31の助言  金子俊之 著 2冊 ゴマブックス 2019年  ヤブ医者を見抜いて、いい医者と出会うための方法とは? 期待の若手医師による、ヤブ医者に騙されないための16の法則と31のアドバイスを収録。  #4 健康長寿を先人に学ぶ  小澤利男 著 2冊 幻冬舎メディアコンサルティング 2019年  健康長寿には、「健康」「経済」「心」という3つのKが大事。貝原益軒、杉田玄白、徳川家康、渋沢栄一など、江戸時代から近代までの充実した健康長寿を全うした8名を選出し、その人生と健康法を紹介する。 歴史(1タイトル)    #5 天正10年の史料だけが証す本能寺の変の真実  斎藤 忠 著 5冊 実業之日本社 2019年  いまだ謎が多い「本能寺の変」。変に至るまで、誰が、どういう理由で、どのように関係しているのか。いままで注目されてこなかった天正10年の史料を丹念に読み解き、大胆な推理で本能寺の変への道程を浮かび上がらせる。 社会科学(3タイトル)    #6 逃げられない世代 〜日本型「先送り」システムの限界  宇佐美典也 著 4冊 新潮社 2018年  2036年。あらゆる問題を「先送り」してきた日本に限界が来る。年金、保険などの社会保障はもとより、安全保障に至るまで、国家システムの破綻は回避できるのか。危機の本質を政官のメカニズムに精通した著者が論じる。  #7 白い杖の人を見かけたら正しい「声かけ」をしよう  桜雲会 編 1冊 (桜雲会 製作)  「視覚障害=情報障害」「声をかける前に知っておきたいこと」「声かけの基本」「さまざまな場面での声かけ」「案内・誘導とコミュニケーション」等を収録。点字・墨字併記。  #8 今日から読むUEB 新しい英語点字便覧  福井哲也 著 1冊 (日本ライトハウス点字情報技術センター 製作)  従来の2級英語点字は知っているが、UEBはまったく初めてという方を対象に最低限の知識を提供。そのため細かい点字の規則は割愛されている。縮約と主要な記号の一覧を掲載。 技術(1タイトル)    #9 みんなでミートクッキング 4  すこやか食生活協会 編  1冊 (すこやか食生活協会 製作)  牛肉、豚肉を使った料理16品のレシピを紹介。カード1枚ごとに料理1品の材料と作り方を説明。点字・大活字併記。音声コード付き。 文学(7タイトル)    #10 お金のいらない国 改訂版  長島龍人 著  1冊 ネットワーク『地球村』 2006年  お金に囚われない生き方で世の中は変わってくるというメッセージが込められた、なにをするにもお金のいらない国の物語。  #11 楽譜と旅する男  芦辺 拓 著  3冊 光文社 2019年  古今東西の散逸した楽譜を探し歩く楽譜探索人。依頼があればどんな譜面でも必ず見つけ出す。摩訶不思議の連作幻想短編集。  #12 就職先はネジ屋です  上野 歩 著  5冊 小学館 2019年  第一志望の商社に落ち、母親が社長を務めるミツワネジに入社したユウ。営業に配属された彼女は、消波ブロックの製作現場を見て、新しいボルトのアイディアを思いつき…。新入女子社員のモノづくり小説。  #13 老いの練習帳  外山滋比古 著  2冊 朝日新聞出版 2019年  95歳の著者が、人との距離感から生きがいについてまで、変わりゆく世を淡々かつ快活に生きるための47の智恵をおしえる。  #14 君がいない夜のごはん  穂村 弘 著  3冊 文藝春秋 2019年  食べ放題に怯え、ダサい食べ物に戸惑い、脳内に現れる「逆ソムリエ」から逃げ回る。歌人・穂村弘が「食べ物」をテーマに綴るエッセイ集。  #15 四肢奮迅  乙武洋匡 著  3冊 講談社 2019年  両膝がない、両手がない、歩いた経験がない。歩くことに関して、私の身体は「三重苦」…。「乙武義足プロジェクト」の全貌を紹介する。  #16 地下道の少女  アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム 著 ヘレンハルメ美穂 訳  7冊 早川書房 2019年  真冬のストックホルム。バスに乗せられた外国人の子ども43人が置き去りにされる事件が発生。さらに病院の地下通路では、顔の肉を抉られた女性の死体が発見され…。地下道での生活を強いられる人々の悲劇を鮮烈に描く。 ---  ○【デイジー図書】 11タイトル 医学(1タイトル)    #17 QOLって何だろう 〜医療とケアの生命倫理  小林亜津子 著  4時間16分 筑摩書房 2018年  (厚労省委託:日本ライトハウス 製作)  QOLという生命倫理のキーワードを議論の起点として、高齢者の「フレイル」や「地域包括ケア」「看取り搬送」などをめぐる、現代社会が直面しつつある課題を考察する。 歴史(1タイトル)    #18 その苦しみは続かない 〜盲目の先生 命の授業  竹内昌彦 著  6時間32分 朝日新聞出版 2019年  (点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  幼少期の失明、壮絶ないじめ、重い障害を持って生まれた長男と暮らした7年の日々と別れ、モンゴル盲学校の開校…。さまざまな逆境を乗り越えてきた名物教師が、「生きることの意味」を訴える。 社会科学(1タイトル)    #19 楽しく生きる  藤野高明 著  4時間13分 クリエイツかもがわ 2015年  (点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  7歳の時に両手・両眼を失った著者が、唇で点字を読む方法を習得し、全国初の両手・両眼のない教師として盲学校の教壇に立ってきた自身の人生を辿り直し、積極的に生きる日常を綴る。 技術(1タイトル)    #20 ロケット・ササキ 〜ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正  大西康之 著  7時間11分 新潮社 2016年  (点訳・音声訳集団一歩の会 製作)  シャープの技術トップとして半導体開発競争を続け、日本を世界のエレクトロニクス産業の先頭へと導いた佐々木正。「ロケット」と称された爆発的な着想力を持つ男の痛快無比な人生を綴る。 文学(7タイトル)    #21 勝手にしゃべる女  赤川次郎 著  4時間46分 KADOKAWA 2017年  (小樽市点字図書館 製作)  叔母からお見合いの話を受けた直子。その相手は毎週叔母の家へ来るらしい。指定された夜の9時に直子が叔母の家を訪ねると、そこには奇妙な光景が…。ショートショート全26編を収録。  #22 奇縁無双  山本周五郎 著  7時間28分 双葉社 2019年  (小樽市点字図書館 製作)  薙刀と小太刀にすぐれ、男勝りの気性と目も覚めるような美貌で鳴らす万姫と、姫に翻弄される若侍の伊兵衛。ある事件を機に2人の関係は一変し…。表題作を含む全6編を収録した痛快時代小説集。  #23 不信の鎖 (警視庁犯罪被害者支援課 6)  堂場瞬一 著  10時間35分 講談社 2019年  (日赤北海道支部点字図書センター 製作)  ブラック企業の社長の娘が殺害された2年前の事件。被害者の父・大崎と、被害者支援課の村野は再度向き合う。悪名高き男は守られるべきか? 疑念が支援課の根幹を揺さぶる。シリーズ第6弾。  #24 本所おけら長屋 8  畠山健二 著  6時間30分 PHP研究所 2017年  (小樽市点字図書館 製作)  長屋の浪人・鉄斎に剣術の手ほどきを求めてきた娘の目的とは? 連作時代小説第8弾。  #25 本所おけら長屋 9  畠山健二 著  6時間2分 PHP研究所 2017年  (小樽市点字図書館 製作)  おけら長屋に越してきた謎の女が忽然と姿を消したわけとは。お糸と文七が陥った苦境を知った長屋の住人たちは、陰ながら奔走し…。連作時代小説第9弾。  #26 本所おけら長屋 10  畠山健二 著  5時間54分 PHP研究所 2018年  (小樽市点字図書館 製作)  研屋の半次は万造と松吉にそそのかされて、ひと目惚れした相手のために大食い大会に出ることに。連作時代小説第10弾。  #27 患者の事情 〜短編アンソロジー  集英社文庫編集部 編  12時間17分 集英社 2018年  (小樽市点字図書館 製作)  山本文緒、椎名誠、北杜夫、小松左京、遠藤周作、三島由紀夫、渡辺淳一…。シリアスから不条理まで、「患者」の思いや悩みを描く全14編を収録したアンソロジー。 ---